昭和・平成を生きた一研究学徒のいきざま史

(著) 中村幸安

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作品詳細

[商品について]
昭和は遠く隔たり、人も風景も大きく変わった。
しかし勉学に勤しみ、教育者・研究者として過ごした日々は、いまも変わらず心にあり続けている。
本書は、建築社会学を生きた学問として社会の中で実践し、欠陥住宅問題や地域の市民運動に積極的ににかかわってきた著者が、生まれ育った故郷を離れて今に至るまでの足跡をつづった記録である。
「日本海の道」という著者の研究テーマの源流ともいえる故郷の風景や、海外を巡ったその時どきに出会った風景など、建築の研究者として目線を通じて、ときに鮮やかに、ときにユーモアをもって語られる世界は、時代の貴重な定点観測であり、また故郷とは何かを問いかける一書となっている。

[目次]
はじめに
第1章 ガキ大将時代
 第1節 網元の子として
 第2節 大根布小学校時代
第2章 戸惑いの時期
 第1節 希望に燃えていた中学時代
 第2節 経済と性に目覚めて
第3章 大学への夢と苦悩の時期
 第1節 身の程を知ることになる高校入学
第4章 コンプレックスを超えての目覚め
 第1節 進路変更と私学明大への入学
 第2節 就職しながらの学究生活
第5章 大学改革へのかかわり
 第1節 実践を通しての「共同体論」研究
 第2節 助手から専任講師へ
第6章 住所遍歴について
第7章 諸外国への出入国とそこから得たもの
 第1節 諸外国への出入国記録
第8章 退職後の地球を回る船旅
 第1節 第44回ピースボートの船旅
 第2節 第48回ピースボートの船旅
 第3節 第60回ピースボートの船旅
 第4節 第84回ピースボートの船旅
参考文献
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
人の記憶にとって匂いは重要な要素であるといわれることがありますが、本書では様々な匂いに出会います。少年時代のニシンの匂い、学生時代の沢庵の匂い、ナイルの畔での蹄鉄の匂いなど、それらは著者にとって懐かしいものですが、今の私たちにとっても身の回りから消えてしまった匂いを知ることができる貴重な資料でもあります。
映像では捉えることのできないこの「匂い」を、本書を通じて多くの方に味わっていただければと思います。

[著者プロフィール]
中村 幸安(なかむら・ゆきやす)
1936年石川県内灘町生まれ。
石川県立金沢二水高校卒。
明治大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。
原沢建築設計事務所・労働省産業安全研究所奉職の後明治大学工学部建築学科勤務(専任講師)・専門は建築社会学。大学在籍中に明治大学消費生活協同組合を設立(学生常任理事)。1960年安保闘争時に明治大学学生会中央執行委員会委員長。大学奉職中にタマ消費生活協同組合を設立(理事長)。
住い110番全国ネットワークを設立。2004年にNPO法人建築Gメンの会を設立(理事長)し、2004年同会顧問を最後に現役引退。

外国遊学では、ピースボートによる「地球1周の船旅」4回。外国の調査研究では韓国(大邸)・ソウル南大門市場調査・台湾集々地震調査他。著書は、立体生活学入門(講談社)、人を殺さない住宅(小学館)、建築Gメンの住居学(講談社)、住いの建て方選び方100章(鹿島出版会)他多数。

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