有聲無涙抄: いのちを生きる
(著) 小川惠眞
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いのち、について考える――
浄土真宗のお坊さんによる、いのちの法話。
「この地球上には、たくさんの命があります。たくさんの命のある中で、私はこのたび人間に命をいただいて生まれて来たのです。それだけではありません。仏様の願いの中にあることを知りました。人は私と同じ悲しみ、痛みの中にいることも知りました。すべての命あるもののところまで届いて下さってある仏様の”お慈悲”を聞いた時、私もそのまねをさせていただきます」(本文より)
著者が山口日日新聞に月一回”心のひろば”という一欄に執筆していたものを一冊にまとめたのが本作。いのちをテーマに、仏教の話(行事・用語)から人間存在、人生観や信仰などが、赤ん坊をあやす母親のような優しい文章で綴られている――
religion(宗教)は ラテン語のreligare(つなぐ)に由来するとされている。
この作品は、仏様と私たちを”つなぐ”法話であり、著者と私たちを”つなぐ”往復葉書である。
是非ご一読下さい。
【目次】
命を見据える
”いのち”を生きる
”唯我独尊”のこと
他力にて候――目的の中にあり――
釈迦涅槃絵図のこと
”生”におどろく
評論をしない――われ一人のためなりき――
”人間らしい”とは
人間――そのすがた――
”無量の寿”に生きる
ウサギ小屋
お浄土のある”いのち”のいとなみ
後世を知るを智者とす
仏様に認められて生きる
お彼岸――布施を行ずる――
縁起の世界――勿体ない――
鰯の頭も信心から
慚愧なき者は名づけて畜生となす
お盆参りをおえて
許されて生きる
”おとりこし”――在家「お取り越し」報恩講――
阿弥陀仏の本願――成就が南無阿弥陀仏――
”どんど焼き”のこと
言葉は人格
続・言葉は人格――「思います」のごまかし――
”いのち”尊し
お寺まいりのこと――常例法座――
諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教――七仏通戒の偈――
闘病の記――暗闇の中の味――
新年を迎える
往生は一人のしのぎなり――弥陀の浄土は無量光明土――
法事の挨拶――地獄ゆきが仏事をなす――
死刑執行三年四ヵ月ぶり――真の自由への道とは――
降誕会
大人を生きる
平生業成――現在ただ今の救い――
仏教講座――ちょっと のぞいてみませんか――
魔郷には停まるべからず
迷信・俗信――六曜のこと――
迷信・俗信 そのニ――笑い話ではありません――
一日のはじまり
お葬式――死んで花実が咲くのです――
【著者プロフィール】
小川 惠眞(おがわ・えしん)
昭和15年 大分県に生る
大分県連合青年団副団長
昭和46年 山口市 光円寺入寺
昭和51年 明應山光円寺第15世を継職
現在に至る
嵯峨御流生花教授 ―水潤斎―
山口刑務所教誨師
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