本のゆくえ:本ということばのかたち、それから思考がはじまる

(著) 土屋繁子

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作品詳細

[商品について]
―本・言葉・随想―
手書きによる模写から活版印刷、そしてオンデマンド、電子書籍へと、本をめぐる環境は時代と共に様変わりしてきたが、それは同時に本の受け手である読者と、本の血肉といえる「ことば」の変遷の歴史でもあった。本書はそうした時代の流れの中に英文学研究者として身をおいてきた著者が、学生とのふれあいや自身の文学研究の時間の中で、人やことばの向こうにある事象を鋭くみつめ、心のおもむくままに綴ったエッセイ集である。
ユーモアと皮肉、わずかばかりの辛辣さをもって眺める書物という文化の行く末を、気軽に楽しんでいただきたい。

[目次]
当世学生「本離れ」気質
B面現象考
「はい」と「いいえ」の間
詩・私・死・史・志
誰がためにベルは鳴る
死ぬことなしに天国へ
間違いの間違い
往きて還らん
本のゆくえ
平成学生模様
対比・逆転・強調――butの詩学
学生と読む都市の詩
一 群集のイメージ
二 見る・見えない・見られる
三 非現実の都市
四 モダニズム
五 日本の詩
詩の領域
日本の現代詩と季節感
三次的作業としての書評
本のゆくえ・再び
あとがき

[出版社からのコメント]
活版印刷によって出版が大衆化したように、新しい技術は社会だけでなく文化にも大きな影響を与えます。映像作品が映画からテレビ、インターネット配信へと移り変わっている様に、紙の本も電子書籍へと少しずつ移り変わっていますが、それは紙の本からどの様な価値を奪いまたどの様な価値を与えるのか、興味は尽きません。本書をお楽しみいただきながら、本という文化についてあれこれ思いめぐらせるひとときを味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
土屋繁子(つちや・しげこ)

1935(昭和10)年生まれ。
早稲田大学英文科、東京大学大学院を経て、京都大学大学院博士課程単位修得。
関西大学、和洋女子大学を経て、現在フリー。
著書に『ブレイクの世界――幻視家の予言』(研究社)、『ヴィジョンのひずみ――ブレイクの「四人のゾア」』(あぽろん社)、『ゴルゴヌーザ――土屋繁子詩集』(詩学社)等がある。

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