本当は怖い源氏物語: 源氏物語の深層世界
(著) 深澤三千男
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「光源氏が、光明に充ちた表相、温雅な人柄、至高の権勢の裏に、なぜそれを支える暗闇の部分を持つ事で、現実の皇権を突破する正負の両義性を帯びさせられ(中略)現実の皇権を超える王権性を発現せねばならなかったか」(本文より)
光源氏の栄華と没落は、王であるための必然だったーー。王権の構造とその体現者である光源氏の両義的性格、そして悲劇的宿命。「王権」をキーワードに源氏物語の構想を読み解く、著者渾身の作品論。
第一編
紫式部の皇室秘史幻想への幻想――后妃・帝の御妻密通物語発想源考――
第二編
深層の源氏物語
第三編
歴史の深層との冥合
【著者プロフィール】
深澤 三千男(ふかさわ・みちお)
1934年 大阪に生れる。
1957年 大阪学芸(現教育)大学卒
1961年 大阪大学大学院文学研究科修士課程修了
1961年 八尾市立清友高校教諭
1966年 武庫川女子大学専任講師
1971年 同上助教授
1977年 兵庫県立神戸商科大学助教授
1979年 同上教授
1997年 同上退職
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