棚田の風: 歌集

(著) 本田まもる

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作品詳細

階下より黄色い夕日見ないかと洗濯終えたる妻の声する

「二十八歳、通信教育で大学を卒業したのを記念して入った歌の道。残された人生を歌ひとつに懸けて生き、少しでも広げ深めることが出来たらと願っている」(あとがき)
健やかな生、どこか懐かしい田園風景、家族や子どもへの優しいまなざし……かろやかにユーモラスに、老いと死、そして人生への想いを詠う。
「全日本短歌大会秀作賞」受賞作を含む485首を収録した第二歌集。

(収録作品より)
沖縄を除けば日本列島はすっぽり雪に包まれて、白
「仏滅」にストレッチャーに乗せられてクランケのわれ運ばれてゆく
人工池の水面に映る風景も作品というデザイン会議は
最後の一葉も落とせし楓の木その辺りから春は始まる
ケンケンパーのつたなき丸を書き残し幼は帰り夕茜差す
徒歩のわれを抜き去りゆくは童女なり小さな小さな自転車漕ぎて
立ち小便する男あり遠景に菜の花畑はいま真っ盛り
次々と古墳が出土しわが町の予定道路はなかなか伸びず
びわ採りも夫婦でやればまた楽しわれは猿なり妻は蟹なり
この雨は亡父が降らせし慈雨にして秋の野菜の発芽いっせい

【著者プロフィール】
本田 まもる(本名・本田 守)
昭和14年 徳島市に生まれる。
昭和43年 日本大学(通信制)卒業を記念して短歌を始める。
昭和45年11月、郷土結社「徳島短歌連盟」に入会。
平成6年4月編集委員。
平成7年1月徳島短歌賞受賞。
平成9年8月第1歌集「沃野の風」出版。
平成16年7月第25回全日本短歌大会、秀作賞受賞。
平成20年8月NHK学園武蔵熊谷短歌大会、秀作賞受賞。

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