森づくり、道づくり、人づくり~森林組合改革の軌跡・野島常稔の仕事~

(著) 笹岡高志

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作品詳細

[商品について]
――高知新聞への投書がきっかけとなり、森林の整備不足、間伐の遅れを象徴するフレーズとなった言葉は、次のどれでしょうか。
1.飢餓の森、2.緑の砂漠、3.死の密林
正解は、本書「基盤を築く」内の「間伐支援 その背景」をご覧ください。

高知県と徳島県にまたがり、高知県の最高峰である三嶺の中流域にある、香美市香北町美良布。その森林組合で、これからの人生をみんなのためになる仕事をして生きたい、という夢を抱いた一人の若者が、新たな一歩を踏み出そうとしていた。しかし入ってみて分かったのは、機械がない、集材機がない、車がない、資金がないの無い無い尽くしの組合ということだった――。
公的な存在である組合の基本を大事にし、組合員から大事にされる森林組合になるという信念のもと、組合に入って23年目の夏に推されて組合長となり、「信頼と実行」をスローガンに森林組合の機械化や日本の森林所有が抱える難題である細分化の問題に取り組み、後進の育成に力を注いだ前・香美森林組合長、野島常稔の林業人生を丹念な取材で描いた渾身のルポルタージュ。

[目次]
プロローグ
岩改の地で
山仕事と向き合う
曲がり角に立つ
基盤を築く
中休み
再度、隊列に
二度目の中休み
続投の6年間
最後の中休み
山からの伝言
読者への伝言
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
森林の地球環境における重要性は意識していても、ビジネスや市場経済の中での林業にまで目を向ける機会は、あまり多くはないかも知れません。しかし年輪を重ねた良い木が値崩れする原因などについて、消費者という点でも日本の森林環境を意識するという点でも、知っておくべきことが多くあるのではないかと思います。本書を通じて、日本の森や林業について、多くの方が考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
笹岡 高志(ささおか・たかし)
昭和48年、(株)高知放送に入社。報道・制作部門で、ニュースや番組づくりを担当。(株)RKCプロダクション社長を退任後、梼原町の森づくり担い手育成塾長を務める。

編集 中谷正人
昭和46年『新建築』編集部編集長を経て平成6年からフリーの編集者。同年から『土佐派の家』の編集・執筆に携わり、2年間で2冊を上梓。木造建築と共に森林、林業にのめり込む。平成25年、『森の叫び』を上梓。

イラスト 森下嘉晴
四国森林管理局安芸森林管理署に勤務する日曜画家。梼原町松原の久保谷山に残る巨大アカガシを描き、高知県展洋画部門で特選1回。また、久保谷セラピーロードのガイドも務める。

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