樹(だきあったままで)/ 酔芙蓉記
(著) 佐久間和宏
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「そんなことはどうでもいいんですが、受苦するフュジス(身体)とかいうそれが極限でした。それが呼びこむ最奥の快感の深みでした。ホリゾント、ここが極限のホリゾントでした。そこから引き返すことは簡単そうにみえて、とんでもない妄想なのです、忍冬ちゃんのその後を見ていてそれを思い知らされることになりました。発想を転換するほか戻りようがないんです。ホリゾントは、ホリゾントに到達できたことがすなわち成果なのです。」(本文より)
純文学の極北というべき前衛小説2編を収録した作品集。
【著者プロフィール】
佐久間 和宏(さくま・かずひろ)
1940年 台北市(台湾)に生れる。
1962年 国學院大学文学部卒業
2000年 愛知県公立高校教諭、定年退職
2002年 法林山光忠寺(浄土宗鎮西派)住職
[著書]
1987『雪女』(砂子屋書房)
1991『辛口診断』(中日新聞コラム担当分集約冊子)
1996『水の根』(アトリエ出版企画)
2002『樹(だきあったままで)』(人間社)
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