歌って旅して本を読む──セカンドライフと私のエッセイ

(著) 鈴山日出年

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作品詳細

[商品について]
―人生は、きっと旅であり、芸術であり、文学である―
「ヘッドライト・テールライト」から「乙女の祈り」まで、地域の教職退職者の男声合唱団「コール和楽」でのコーラス活動のなかで思うこと。『出エジプト記』に触発されて訪れたシナイ山や五百年前の韃靼人の雄叫びが聞こえてくるような万里の長城のウォーキングツアーなど、世界史を教えていた頃にはできなかった興味のままに外国をめぐる旅。40年前に買った辞典の背表紙が外れるまでロシア語と格闘したトルストイの『戦争と平和』や英語で読むと極めてterseな文体が際立つヘミングウェイの『武器よさらば』など、外国文学の本当の味わいを堪能すべく挑んだ原文読書。そして世界史の教師として長年の夢であったアウシュヴィッツ訪問ーー教職を退き、これまでできなかったこと、ずっと思い続けてきたことを実現する20年の日々を綴ったエッセイ集。

[目次]
はしがき
歌のたより ―コーラス通信短文集―
私の「ヘッドライト・テールライト」
ミュンヘンから、こんにちは!
ミュンヘンから無事生還!
夜は星になって
「いざ起て戦人よ」考
負け戦 The Battle of Waterloo
Dona nobis
北上河原で思ったこと
CDを道づれに
「昴」の歌詞に啄木の影?
季節の歌
「芭蕉布」
「第九」あれこれ
野ばらちゃんとスミレくん
ショパンの家のコンサート
格別の名曲
十年間に歌った歌の歌
防空壕に籠ったピアノ
ウォーキングしながら
「乙女の祈り」は翁の願い
旅のたより ―外国旅行の足跡―
シナイ山の旭日
パウロの足跡を辿る
オーバーアマガウの受難劇を見る
長城ウォーキング
『ブッデンブローク家の人々』の舞台を訪ねて
『ファウスト』ゆかりの地を訪ねて
『うたかたの記』の湖を訪ねて
パウロの足跡を辿る(続)
十年ぶりのオーバーアマガウ
ワルシャワの記念碑・記念像
クラクフの城と町の広場
『夜と霧』の跡地を訪ねて
エルルのキリスト受難劇を見る
書斎からのたより ―欧米文学の名作を 原語で楽しむ―
『戦争と平和』(トルストイ)
『復活』(トルストイ)
『赤と黒』(スタンダール)
『ブッデンブローク家の人々』(トーマス・マン)
『怒りの葡萄』(スタインベック)
『武器よさらば』(ヘミングウェイ)
『誰がために鐘は鳴る』(ヘミングウェイ)
『ファウスト』(ゲーテ)
『居酒屋』(ゾラ)
『クォ・ワディス』(シェンキェーヴィチ)
『アンネの日記』(アンネ・フランク)
『ヨセフとその兄弟たち』(トーマス・マン)
『ナナ』(ゾラ)
『白馬の騎手』(シュトルム)
『ペーター・カーメンチント』(ヘッセ)
付録 本の紹介
『私は……番だった――アウシュヴィッツの話』(二〇一〇年刊)
あとがき
【著者略歴】

[担当からのコメント]
仕事に忙しいときは仕事が人生のように感じられても、いざ第二の人生へと踏み出せばそこには想像以上に広い世界が広がっているのかもしれないと、本書を読みながらふと思います。現役で忙しく働く方も、既に第二の人生を楽しまれている方にもお薦めの一書です。

[著者略歴]
鈴山日出年(すずやまひでとし)
1937年生まれ。
1959年度から96年度まで、長崎県立高等学校7校及び長崎県教育センターに勤務。97年3月、定年退職。

【著書・訳書】
『欧米の世界史教科書における第二次世界大戦の叙述法』(訳文集 1979)
『欧米の世界史教科書におけるフランス革命の叙述法』(訳文集 1981)
『櫨燃ゆるころ』(教育随想集 1985)
『クリオへの憧憬』(社会科・歴史教育論集 1991)
『航跡』(歌集 1997)
『櫨燃ゆるころ(続)』(教育随想集 1998)
『鎮魂・聖書の旅』(旅行記 2002)
『ドイツ遊学レポート』(旅行記・留学記 2006)
(いずれも鶏口社・末次印刷より出版)

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