泡沫のジュ・テーム──永遠に消えない恋の染み

(著) 三田薫子

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作品詳細

[商品について]
―「忘れない、僕の美花、また巡り逢おうね」―
八年前、五十年間連れ添った夫と死別した七十八歳の藤波美花はある日、見るからに育ちの良い風態をした、端正な顔立ちの大学生風の青年が道端で倒れるところに遭遇する。倒れかかる青年の身体を咄嗟に抱きかかえた美花だったが、やがて彼女の履いていたピンクのパンタロンは意識の朦朧とする青年が漏らした生あたたかい尿に波打つのだった。ーー半世紀以上もの年の差のある男女。二人の激しい恋は衝撃の結末を迎える。著者自らが体験した出来事から生まれた、愛(エロス)と死(タナトス)が織りなす狂恋の物語。

[目次]
*キャスティング
一章・失禁
二章・花泥棒
三章・薔薇抄(そうびしょう)──粛子とお茶を
四章・薔薇館の君
五章・恋のプレリュード(前奏曲)
六章・哀しい生い立ち・ヤングケアラー
七章・『ベルサイユの薔薇』
八章・美魔女
九章・孤独のプリンス
十章・ラストラヴ(落花流水の情)
十一章・水色のワルツ
十二章・愛(エロス)と死(タナトス)と──
──あとがき──
著者略歴

[担当からのコメント]
恋人同士のあいだに年齢は関係ない、ということをよく耳にしますが、本書はまさにそんな言葉をそのまま表したかのような物語となっています。激しくも切ない男女の愛の物語を、ぜひじっくりとご堪能ください。

[著者略歴]
三田 薫子(みた・かおるこ)
・金沢市在住。水瓶座生まれ。
・著書に「女の手取川」三部作、「串の女」「桜草子」「女恋坂」「花結び川」「母胎回帰」ほか多数。
・創作に、中日新聞朝刊連載の「泥の歌」、建設工業新聞連載の「海上回遊都市」、月刊北國アクタス連載の長編時代小説「女人天華」や、「秋の扇」がある。
・1990年、建設省の「水辺の未来の夢」と「夢ロード21」論文でともに大臣賞を受賞。その賞金でオーケストラ・アンサンブル金沢による交響曲「川」四部作ができる。
・日本ペンクラブ会員
・真柄教育振興財団・理事

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