濃飛古代史の謎:水・犬・鉄から読み解く謎の豪族ムゲツ氏

(著) 尾関章

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作品詳細

「水と犬にかかわっていたムゲツ氏から鉄のにおいも嗅ぎとってみること。すなわち、「関の孫六」に代表される関刀鍛冶の始原をこの古代豪族とその周辺に残されてきたもののなかに問い直してみること。私が想像する劇の脚本は、そのような問題意識をもとにして書かれてあるといえるだろう。」(本文より)

本書では、古代美濃の中央部に勢力を有していた謎の豪族ムゲツ氏の素顔を、「水・犬・鉄」というキーワードから読み解く。さらにそこから、濃飛(美濃と飛騨。現在の岐阜県域)の古代史にまで話を展開した、貴重かつ挑戦的な歴史研究書。

「美濃、飛騨は大和朝廷にまつろわない異族の国である。両面宿儺はその首長であると考えられている。その名は『日本書紀』一度登場して、抹殺されたあと正史に姿を見せないが、濃飛ではいまでも敬愛されている。機会があって尾関さんの案内により濃飛を歩いてみて、そのことが充分に納得された。本書が、日本古代史に投げかける波紋は非常に大きいものがあると、私は考えている。」 (谷川健一氏 推薦文)

【著者プロフィール】
尾関 章(おぜき・あきら)

一九四六年 岐阜県に生まれる。
その後の著書として『両面の鬼神―飛騨の宿儺伝承の謎』(勉誠出版二〇〇九年)などがある。

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