現代日本を言論してみれば――戯闘論7星座:成田昭男コラム集
(著) 成田昭男
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―これだから言論からは目が離せない―
原発からオウム真理教、天安門事件、吉本隆明、柄谷行人、劉暁波、ジェレミー・コービンと、政治、思想から文化、芸術まで縦横無尽に語って斬ってまた語る。豊かな知性と諧謔は、エクリチュールの欲求と融合して同時代の夜空に輝きを放つ――。
1987年から2020年にかけて書かれたコラム・小文を、世に出現する事柄、言説、人物に対し、生とことばを賭け、闘いを挑み戯れる「戯闘論」としてまとめて収めた渾身のコラム集。
[目次]
星座I 吉本隆明オマージュ
翁の繰り言あるいは吉本隆明クンにご理解を
シニシズムという悪徳
オウム真理教事件とヨシモト的態度
市民社会と「悪」
星座Ⅱ 宗教批判と幸福と
知識人の品徳・劉暁波の場合
二つの文革――鄭義の場合
言語というブッシツ
全身小説家にとって、ジジツとは何か
魂は死とエロスに向かう
宗教=党派としてのオウム批判
異議アリ!「従軍慰安婦」論争
星座Ⅲ 戦後のねじれと日米合作
ナイフと本能
死者を弔うということ――加藤典洋の言説
日米合作の皮肉
消費社会のミクロの決死圏!?
グローバル化と或る方言幻想
服装と権力
21世紀隠者計画
切り立つバカの北壁をこえて
大澤真幸さま宛――無神論の誤配
星座Ⅳ 市民社会の衰弱と中国の趨勢
市民社会の衰弱
農民暴動と中国共産党の未来
自由を希求し始めた中国ジャーナリズム
ローン地獄と市民的自由
インターネットの毛沢東主義者たち
二〇一一年新春の雑感――非攻・不戦への思い
「マキャヴェッリ」を知っているか?
なごや弁市長と「ダャー虐殺」の幻?
習近平と中国のDNA
毅然と毅然が握手して、どちらも島あってよかったなも、へ!
星座Ⅴ 花ひらく名古屋と映画鑑賞
重水素実験と懐かしの多治見
花ひらく文化不毛の名古屋に涙して
赤い暴力の連鎖する映画がやってきた「罪の手ざわり」
なんとも恐(おそ)がい、笠井潔/白井聡『日本劣化論』のはなし
殺したくない殺されたくない、戦争はこりごりだわ
福間健二監督「秋の理由」をみて
星座Ⅵ 現代詩にルネサンスを
現代詩人はいまどこに
北川透の高見順賞受賞って
『現代詩手帖』バンザイ!?
我ガ詩ノ沈黙ヲ失礼。
純粋言語と詩の自由
文明批判としての現代詩ルネサンスを
石原吉郎の体験と詩
傷ついたままに未来からの課題―松下昇論
やばいぜ、「全身詩人」吉増剛造ブーム
カイカイカイの挑戦 (怪物君を解体するための解読装置のこころみ)
星座Ⅶ 死と生と存在
なぜ死があり、生があるのか……
コービンの訴え、劉暁波の死
少数派コービンの闘いと表現の不自由展・その後
沖縄の詩人新城兵一の言説に寄せて
誤認逮捕される革命 北川透の場合
☆ レーニンが中原中也を尋問する
あとがき
著者略歴
[出版社からのコメント]
小難しい理屈は抜きにして、著者の思想の翼にのって作品世界を飛び回ると、これまで思ってもみなかった景色に出会うことがあります。本書ではジェットコースターのごとく緩急自在に飛び回りますが、ぜひこのスリリングな思想の冒険を楽しんでいただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
成田 昭男(なりた・あきお)
1947年名古屋市生まれ。
『鮎川信夫 薄氷をわたるエロス』『革命は自由に奉仕する』ほか。
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