産婦人科医、ウガンダで命をつなぐ:医療支援、結婚、妊娠――アフリカで奮闘した日々

(著) 西舘野阿

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作品詳細

[商品について]
――東アフリカ特有のシステムで、医学を3年間学び外来のみ担当できる医師を何と呼ぶでしょうか。
1.メディカルオフィサー、2.クリニカルオフィサー、3.オフィスドクター
正解は、本書「9.病棟以外の仕事」をご覧ください。

命の誕生はどれも奇跡の結晶であり、これが途絶えなかったからこそ、私たちは今生きている。はるか昔から最古の営みの一つとして繰り返されてきた妊娠と出産は、昔も今も決して簡単なものではなく、いろいろな医療資源が揃っていないアフリカでのお産は、言葉通り命がけとなる。そして、先進国と呼ばれる欧米諸国でも、多産多死と言われるアフリカでも、一人ひとりの尊い命の誕生を見守り、支えるべく、世界各国で助産師や医師たちは、今日も奔走している――。「医師として、国連で働きたい」という夢を抱いて産婦人科医師となり、日本赤十字社による医療支援の一環としてウガンダに派遣されて以来、ウガンダの産婦人科医療の向上に尽力してきた著者が、ウガンダでの生活から妊娠・出産事情、産科病錬での治療、そして一人の女性としての妊娠生活まで、産婦人科医として過ごしたウガンダでの日々を記憶と共に綴る。

[目次]
はじめに
1.私が経験したお産
2.ウガンダについて
3.東アフリカの紹介
4.ウガンダへの初めての派遣
5.2回目のウガンダ〈お出迎えとカロンゴ生活の幕開け〉
6.産科病棟
7.同僚とスタッフ、人間模様、人種のちがい
8.あんな病気、こんな病気
9.病棟以外の仕事
10.すれ違い、戸惑い
11.妊娠発覚
12.一転した生活、苦しい毎日
13.休暇取得、そしてウガンダを去る
14.日本での快適な妊娠生活
15.臨月の冷や汗
16.古巣でのお産
17.妊婦になった産婦人科医として感じたこと
18.ウガンダ人との結婚
19.ウガンダの政治、紛争
おわりに
謝辞
著者プロフィール

[出版社からのコメント]
現在ではあまり意識されることはありませんが、本来、出産は母子ともに命の危険を伴う大変困難なものであり、多くの人の尽力があってこの世に生を享けているということを、私たちは改めて知る必要があるように思います。本書を通じて、命が生まれるということについて考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者プロフィール】
西舘 野阿(にしだて・のあ)

1982年、東京生まれ。
中学時代をドイツで過ごす。
2008年、山形大学医学部医学科卒業後、日本赤十字社医療センターに入社。2011年より日本赤十字社海外派遣要員。2015年および2016年に産婦人科専門医としてウガンダ北部病院支援活動に従事。
妊娠出産を経て船橋総合病院に勤務後、2018年7月より淀川キリスト教病院産婦人科常勤。

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