
癒し系小説(短編プラス)『100年の空白を埋めた岩石学者:菊池安と白木敬一』
(著) 森本正昭
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――「東京都の花」はソメイヨシノですが、「東京都の石は」次のどれでしょうか。
1.花崗岩 2.玄武岩 3.大谷石 4.無人岩
正解は無人岩なのですが、詳しくは本文を御覧ください。
岩石は誰が見ても固くて冷たい物質なので、小説のテーマになりそうもないのだが、ここに登場する人物は熱い情熱を地質学、岩石学に注いだ人物である。
一人は菊池安。小笠原諸島・父島で無人岩を発見した。日本の地質学のパイオニア的研究者として知られている。しかし菊池の無人岩に関する研究は注目を浴びることはなかった。もう一人は白木敬一である。白木はこの岩石について菊池の研究を継承し、菊池の研究の正しさを証明し発表した。その結果は世界の学者から注目され研究の輪が広がっていった。その間、約100年の歳月を要した。
この二人以外に明治初期のお雇い外国人教師、なかでもフォッサマグナやナウマン象で知られるナウマンが登場する。
今日、日本の大学の地質学科は地球惑星科学科となっている。宇宙に目を向けたのである。
小笠原諸島の西之島は爆発を繰り返し、島は拡大している。将来、大陸に発展するなどという夢物語もこの分野で語られている。
[目次]
100年の空白を埋めた岩石学者 ――菊池安と白木敬一
まえがき
菊池安の人柄と活動
お雇い外国人
ナウマンの対立
無人岩をめぐる戦い
菊池安の業績とパイオニア的研究
混迷の時代に入る
研究者・白木敬一
研究ひとすじ・白木の家庭
小笠原に向かう
父島再訪の成果
地質学者とその家族
地質学岩石学の今後
渡り鳥に恋をした渡らない鳥
あとがき
[出版社からのコメント]
自然は言葉を話すことはありませんが、古くから宗教者も詩人も科学者も、もの言わぬその世界にさまざまな言葉を聞いてきたのではないかと思います。本書に収められた2つの物語の中で、そうした自然の声に耳を傾ける時間をじっくりと楽しんでいただければ嬉しく思います。
【著者紹介】
森本 正昭(もりもと・まさあき)
1937年 三重県宇治山田市(現伊勢市)生まれ
名古屋大学教育学部卒業
(株)電通を経て、日本福祉大学教授(元)
東京都練馬区在住
著書
『情報処理心理学』(誠信書房)
『コンピュータ要員を生かす」(同右)
『コンピュータ・リテラシー』(日本福祉大学)等
短編小説
『魔法の薬瓶』
『おもしろ小説講座』
『人形の家』(全作家)
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