秋鰯が消えた海: 伊予灘鰯網史
(著) 松田米博
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私は「灘いりこ」で有名な双海町小網の漁家に生まれました。昔から「煮干しイワシ」の生産加工で伊予灘をリードしてきました。昭和二十五年一月、中学校卒業の翌年、家庭の事情から運命に従って、「共栄網」というイワシ網に従事しました。運命を恨み心はうつろでしたが、激しい肉体労働は、心の迷いや甘えを許してくれませんでした。その心の癒しを読書にも求めました。そんなある時、本屋で村上節太郎先生の本に出合い、漁村が描かれたその中に、共栄網の指導者が写真入りで紹介されていました。私はこの時、漁村を見ていてくれる大学の先生がいてくれたことに、ある感銘を覚えました。さらに郷土出身の先輩で、深く海を愛し何かとご指導にもあずかった武智利博先生に対し、特に漁村に関して広く、深く研究をされ、立派な実績を残されていることに誇りを感じるとともに、心から敬意を表します。
著者プロフィールーーーーー
松田 米博(まつだ よねひろ)
1948年3月 町立上灘中学校卒
1949年12月25日 共栄網入組(任意の漁業生産組合)
1997年12月24日 定年退職
退職後12年間民生委員をする。
外、漁院の役員をする。理事・監事等。
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