葆光:句集【電子書籍版】

(著) 加藤直克

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作品詳細

[商品について]
―限られた言葉の中で見慣れた風景は変貌する―
見慣れた栃木の風景と季節の移ろいを虚心に眺め味わいながら、道のべに咲く花の名前を覚え、歳時記を読み、六十年間何を感じて生きてきたのかをあらためて問う句作の日々。大和言葉に思いを託した9つの表題に、それぞれ四季に沿って40ほどの句を収めた本作は、ことばの陰影が読まれる音と重なり合って読み手を新たな世界へと誘う。
(五島高資選)
雫のみ光る桜となりにけり
草蜉蝣ひたひに星を宿したり
地の果てにコスモス抱く曙光かな
舞ひながら舞を脱けゆく秋の蝶
竹伐りて星降る道の通ひたる
崩れゆく雲の放てる昼の月
囓られし柱に消へるうさぎかな
七草粥すする灯りの暗さかな
沈む陽の大きさのまま冬終はる
肩寄せる牛乳びんの夜明け前

[目次]
序句 五島高資
あめつち
ぬかぼし
かむさび
あしかび
たまゆら
ことのは
いきしに
てすさび
よごころ
加藤直克氏の俳句世界へ ――「隠れ」をあそぶ――
初版あとがき
生命の根源に根ざした新しい詩的創造性の展開
改訂電子書籍版『葆光』 あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
極限までそぎ落とされた17文字のことばで作品世界を作り上げる俳句は、読み解く楽しみや作品から得られるイメージを味わって楽しむなど、様々な魅力を持っています。本書の作品世界がどの様な色合いを持っているのか、ぜひ多くの方に読み解きながら味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
加藤直克(かとう・なおかつ)

1946年神奈川県生まれ。
自治医科大学名誉教授。専門は哲学、生命倫理学。
2006年五島高資氏の指導のもと俳句創作開始。「俳句スクエア」同人。

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