詩集 冬の雷光

(著) 堤寛治

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作品詳細

[商品について]
―釧路で零れた、語り継ぎたい小さな声―
けものみちと 云うだろう
この途切れそうな径
けものたちが命がけで
歩いた痕跡
もともと 生きる地所は
足で歩いて 確めたものーー。
(「冬の雷光」より)
第7回更科源藏文学賞受賞を受賞し、北の大地で詩作を続けてきた著者が、原野の詩人・更科源蔵の精神を受け継ぎ、自然と生命の輝きをするどく繊細な言葉で綴った詩集。北の大地とアイヌの人々を楽章になぞらえて描いた狂詩曲「釧路湿原」、14の詩篇をまとめた「冬の雷光」など、情熱と躍動の中にどこか静謐さを感じさせる作品を収める。

[目次]
第Ⅰ部 狂詩曲「釧路湿原」
第一楽章
第二楽章
第三楽章
最終楽章
第Ⅱ部 「冬の雷光」
湿原点描
命たちの証し
溯る
野の百合を貪る
五升薯植え
渚の伝説
岩陰の向こう
林の中
影たちの記憶
朝の風景
樹影
冬の雷光
星は燃えながら
流れ
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
日々暮らしているとつい自然が偉大な存在なのだということを忘れてしまいがちです。気にするとしたら日々の天気くらいでしょうか。本書は釧路という自然豊かな土地で自然とともに生きた著者が、同様に自然と生きた方々を描いていることもあり、自然というものを思い出させてくれます。本書とともに美しく、時に怖い自然を感じ取る時間を過ごしていただければ幸いです。

[著者略歴]
堤 寛治(つつみ・かんじ)

1934(昭和9)年4月10日(戸籍は5月10日)
  白糠郡白糠村(現釧路市)大楽毛生まれ
1956(昭和31)年11月 詩誌『かばりあ』
  創刊同人(中田國男・佐藤胤明・中島 慧・林 直樹と共に)
1995年5月~1999年4月
  釧路文学団体協議会副会長
1999年5月~2010年4月
  釧路文学団体協議会事務局長

著 書
1993年6月『花の断章』刊(93年釧路文学賞)
2013年3月『宮沢賢治への小道』刊
2017年10月『狼狽あるいは怯え』刊(第7回更科源藏文学賞受賞)

所 属
釧路文学団体協議会 
釧路宮沢賢治を語る会
北海道詩人協会

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