間氷期/ホスピス病棟の森―升田隆雄第一歌集

(著) 升田隆雄

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[商品について]
―ひとひらの落ちゆく秋を見極むる 緩和ケアとふ自然の森に―
生老病死に対する問いの中で短歌と出逢い、医師として見続けてきた現実と遠い戦争の記憶、いのちのこと、生きることを三十一文字に込めた日々。第53回まひる野賞受賞歌人が、その7年間で詠んだ約3000首の歌の中から、連作を中心に500首を選びまとめた第一歌集。

[目次]
神戸残影
風車の春
療養病棟の窓 Ⅰ
療養病棟の窓 Ⅱ
玉 響
消しますか
ことだま
エイジング Ⅰ
老いとやまひと
K氏の肖像
面映ゆし
肩車の空
時の渦巻き
二重螺旋
はるかなる日々
星座のごとき
夢のもつれ
東山の森
パシフィコの海
踏み忘れしや
風の影
渦潮に
疎開の海
民俗資料館
外来の椅子
桜と猫と電車
リハビリテーションルーム
短調の街
ローマ人の物語
糸杉の空
病院解体
銀の異界
無影燈
昭和三十四年九月二十六日
平和公園墓地
エイジング Ⅱ
運河の風景
空中長屋
熱田裁断橋
死者たちの夏
六割の水
電子化の海
名鉄名古屋本線
看護学部非常勤講師
夢のあとに
百薬の長
アマデウス
ホスピス病棟の森 Ⅰ
ホスピス病棟の森 Ⅱ
間氷期
冬 桜
花のまひるま
濃き海色の
鉈薬師
追憶S医長
伊良湖岬
白き帆となし
あとがき

[出版社からのコメント]
昔の人々が短歌に思いを込めたのは、短歌という表現形式に馴染みがあったというだけではなく、三十一文字という少ない言葉の中に凝縮されたものが、ときに軽やかに、ときに鋭く読むものの心に現れてくるからなのかも知れません。本書の歌を通じて、それぞれの心の中に生まれるものを、ぜひじっくりと楽しんでいただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
升田 隆雄(ますだたかお)
昭和10年  横須賀市生まれ
昭和35年  名古屋大学医学部卒
      国立名古屋病院内科部長、国立豊橋病院長、
      医療法人病院(療養型)院長を経て
      現在国立病院機構豊橋医療センター緩和ケア病棟非常勤医
平成17年  「まひる野」入会
平成20年  第53回まひる野賞受賞

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