アメリカバス旅行

(著) 堀淳一

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作品詳細

[商品について]
―アメリカの情動の源泉となるものとは―
人種のるつぼと表現され、多様な人間によって構成されるアメリカ社会。
本書は、NHKの留学試験を経てイリノイ大学に留学した著者が、人と出会い社会を肌で感じるために旅をした、1970年のアメリカの日々の記録である。
祖父堀鐵山の足跡を訪ねる目的で始まった旅は、やがて旅の好奇心と人々との出会いを通じて、西部から南部へとアメリカを見つめる旅となっていく。
古きよきアメリカと現在も続く社会の矛盾を鋭く見つめた本書は、アメリカという国家の本質を知る上で、今なお示唆に富む内容となっている。

[目次]
はじめに
Ⅰ アメリカバス旅行
ブラックパンサー党の支部訪問……シカゴ
グレイハウンドバスで西へ……デンバー
南部から職を求めてきた夫婦……ソルトレイクシティ
日系二世から収容所生活を聞く……サクラメント
美人秘書との出会い……サンフランシスコ
ヒッピーとマリファナを吸う……サウサリート
祖父堀鐵山の足跡を訪ねて……ロサンゼルス
インディアンの苦悩と怒り……サンタフェ
「私はアメリカ人だ」……エルパソ
メキシコからの入国を拒否される……ラレド
売春宿がテキサスにあった……ラグレンジ
マリファナの密売に誘われる……サンアントニオ
ヒッピーの考え方……ニューオーリンズ
ヒッピーの生き方……ニューオーリンズ
南部の黒人学生ボビーの故郷……ジャクソン
古き善きアメリカ人……パデュカ
Ⅱ アメリカ点描
誇り高きアメリカの乞食
イリノイ大学
同室のアメリカ人
百五十ドルで車を買った話
アーミッシュ~現代文明に背を向けて生きる人々~
シカゴの黒人居住区と養老院
シカゴの親切なアメリカ人
友を訴える友
アメリカ雑感
Ⅲ 短編
イェスタディ・ワンス・モア
告 白

[出版社からのコメント]
ベトナム戦争、キング牧師、マルコムX、ヒッピーなど、この時代を象徴する現象の根底にあるものは現代のアメリカにも残され、様々な契機に形を変えて噴出している様に思います。人と出会い、生き方や社会に対する人々の考え方に触れることで、アメリカ社会の根底に流れる情動を描写する本書を、ぜひ多くの方に楽しんでいただければ嬉しく思います。

【著者プロフィール】
堀 淳一(ほり・じゅんいち)
1941年京都市生まれ。49年舞鶴。51年東京。
64年慶応義塾大学法学部卒。同年NHK入社。
69年イリノイ大学に1年間留学。主に労務部、札幌局を経て、浦和放送局長、総務局長歴任。
98年NHK退職。2003年までNHK出版勤務。

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