
オニヤンマと聴診器
(著) 平井誠一
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―振り返れば、そこに時代がある―
人と人が向き合う地域教育という側面も持っていた伝統行事の数々、農作業や季節の暮らしと密接に関連していた様々な風習、それらは時代と共に移り変わり姿を消していった。小児科医院を開業して20年、その間に子供のあり方も、家族のあり方も、医療のあり方も変わっていった。ーー医師として、人として、これまで経験してきた多くの出会いと忘れがたい記憶を綴った新聞の折込広報紙の連載をまとめたエッセイ集。
[目次]
第一章 伊賀の里いまむかし
山の神
フキ俵や菖蒲飾りのこと
「きとろ」の棚田とビオトープ
虫送り
農薬のこと
夏の思い出
松ヤニの不思議
猛暑と井戸水
ため池のこと
甘柿・渋柿・柿のこと
風倒木の山
秋の取り入れ
たき火
炭焼きのことなど
冬の音
牛が家族であった頃
リフォームと大黒柱
喰代分校と永保寺
永保寺の算額
街道を行く
阿保発電所と川上ダム
遠山の風力発電タワー群
ゲルマニウムラジオ
新学年、教科書のこと
図書館のこと
車のこと
第二章 移りゆく日々
Ⅰ
地上の星
フルーツパフェと古時計
新年に皇室を思う
ヴォーリスと百年校舎
朗読や読書のこと
インスパイヤー‐ザ‐ネクスト
私とチョコレート
環境と感性の変化
二〇〇三年の夏
二〇〇四年夏、気になること
「修理お願いします」
初期微動
アトラスオオカブト
虫の季節
合格発表
価格のあれこれ
技術そしてわが国
これはよくてあれはダメ
自由の向こうに見えるもの
四月、旅立ち、山桜
言葉のこと、あれこれ
【コラム】気になる言葉
Ⅱ
オルブライトの涙
味の素事件
森永中毒事件と牛乳
台風七号
キトラとマナスル
コニカミノルタショック
グーグル(Google)と三峡ダム
第三章 小児科診療の現場から
Ⅰ
サプリメントのことなど
コエンザイムQ10
アレルギーと卵かけご飯
マスクのこと
発熱と体温計
少子化
予期せぬ脂肪肝
Ⅱ
主治医からのありがとう
外来小劇場
忘れられない心疾患の子供
懐かしの医学書
昔話と友生診療所
ふと思い出すこと
Ⅲ
歌が消えた待合室
外来服装事情
流行色、ピンク
最後の健診
子供の持ち物
冬の外来
校医健診に行く
Ⅳ
飽食時代の落とし穴
常識の揺らぎ
もの言わぬ子供たち
ネット社会の子供とお金
幅広の価値観で
極端事例に思う
ゲーム脳と対応格差
意識して子育て
子供と絵本
運動クラブや保育園のこと
ピアスト‐イヤー‐イヤリング
自転車事故
今にして思う中学受験
【コラム】外来点描
あとがき
[著者略歴]
[担当からのコメント]
十年一昔という言葉も最近では聞かなくなりましたが、それだけ世の移り変わりは激しくなったということなのかも知れません。だからこそ、時にはゆっくり過去を振り返ることも必要ではと、本書を読みながらふと思います。ぜひご一読ください。
[著者略歴]
平井誠一(ひらい せいいち)
1952年 三重県上野市喰代に生まれる
1971年 三重県立上野高等学校卒
1977年 三重大学医学部卒
1981年 三重大学医学部大学院博士課程卒 医学博士
1987年 上野総合市民病院小児科部長を辞し ひらい小児科クリニック開業
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