不連続性のジレンマのなかで、きみに贈る四つの物語

(著) 小倉力男

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作品詳細

[商品について]
―文学作品と言うものは決して多くの人々の為に書かれたものではない―
高校一年のときに読んだ漱石の「こころ」によって植えられた作家への夢は、ドフトエフスキーの「白痴」によって膨らみ、学生運動の只中にあった大学生時代に落ちた淡い恋は、青年に去って行った一人の女性のための4つの物語を書かせる。一度は作家という夢と共に封印したその物語は、35年の時を経て、いま時代の中を浮遊する表現として解き放たれる――。
20代の瑞々しく切迫した自己表現が理想と現実の狭間で交錯する、4つの物語を収めた作品集。

[目次]
一人の読者のために書かれた四つの物語
はじめに
一番目の物語
プロローグ(アダムとエバと蛇)
二番目の物語
三番目の物語
四番目の物語
おわりに
追憶 ある日の神楽坂
プロローグ
一章
二章
三章
四章
五章
六章
書かれなかった一冊の本
ダイアローグ(対話)
手   紙
モノローグ(独白)
詩 篇
ノート(思考篇)
ノート(生活篇)
ファンタジー(物語)
パリ
バルセロナ
グラナダへ
再びバルセロナへ
ニースへ
再びパリへ
帰国
レポート(報告)
レポートⅠ
レポートⅡ
ドリーム・夢(眠りと死)
幽霊屋敷
友人の家
火事
相互不理解
シモーヌ・ヴェイユ
戦場
結婚
最後に見た夢
アース(大地)
冤罪と疎外
プロローグ
一章  冤罪
二章  公園
三章  行方不明
四章  誘拐
五章  公開捜査
六章  受験生
七章  休日
八章  誕生日
九章  取引
十章  情況
十一章  訪問
十二章  環境
十三章  飲み屋
十四章  テープ
十五章  逮捕
十六章  取り調べ
十七章  再逮捕
十八章  待遇
十九章  再取り調べ
二十章  自白
二十一章  夏休み
二十二章  初公判
二十三章  倒産
二十四章  家族の歴史
二十五章  新しい生活
二十六章  忘れられたテープ
二十七章  死刑
二十八章  反響
二十九章  出会い
三十章  面会
三十一章  さまざまな出来事
三十三章  予備校
三十四章  再捜査
三十五章  尋問
三十六章  葛藤
三十七章  アリバイ
三十八章  白骨死体
三十九章  マスコミ
四十章  無知
四十一章  思想
四十二章  労働
四十三章  仲間
四十四章  準備
四十五章  社会
四十六章  検証
四十七章  疎外
エピローグ
短編集
吉上洋助の手記
コンサート
連続と不連続
著者略歴

[出版社からのコメント]
この社会で生きることは、自分を何ものかに仕立て上げようとする、あるいは自分が何ものであるかを理解しようとする、一種の自己表現であるといえるかも知れません。本書の中にある4つの物語の底流にある、ひとつの人生が何を表現しようとしたのか、ぜひ手に取って感じていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
小倉 力男(おぐら・りきお)
東京理科大学理学部卒業
職歴:IT技術者として、2011年まで従事

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