
人間の普遍的幸福をとり戻すために――フォーラム2000がいま改めて問い直す人類の未来
(著) 堀武昭
Amazon作品詳細
[商品について]
―我々は、文化の違いを強調するのはなく、多くの共通点を強調すべきなのだ―
民族問題、地域紛争、南北問題、人口問題、環境問題など、人類が抱えている地球規模の問題は、もはや「人類の永遠のテーマ」として先延ばしにすることは許されない時期に来ている。ノーベル平和賞受賞者のエリー・ヴィーゼルがチェコのハヴェル大統領の思想に共鳴して設立を呼びかけたフォーラム2000は、そうした問題にいかに向き合ってきたのか――フォーラムの立ち上げに当初から深く係わってきた著者が、第1回から第5回までの会議を鳥瞰しながら、そこで行われた議論や紡がれたネットワークから21世紀の人類の展望を見いだそうとする新時代の国際関係論。
[目次]
はじめに
緊急アピール
序言
Ⅰ 第一回会議 一九九七年九月三日~七日 時代の分岐点に差しかかった世界
フォーラム二〇〇〇設立前夜
「道徳を再発見することが究極の願い」
フォーラム二〇〇〇会議のスタート
厳重な警戒のもとで会議開催
プラハで開催した理由
Ⅱ 第二回会議 一九九八年十月十一日~十四日 グローバリゼーション―実証、体系、構想・概念―
反省と新機軸の構築
学生代表を公式に招待
評価はコインの表と裏
真摯なコミットメントとフィードバック
Ⅲ 第三回会議 一九九九年十月十日~十三日 将来の地球のあるべき姿―理想と帰結―
転機となる重要な会議
学生の本格的参加
グローバリゼーションを脅かす危険な流れ
スピーチの評価
Ⅳ 第四回会議 二〇〇〇年十月十五日~十八日 倫理、宗教、教育を通じてのグローバリゼーション達成の道
より現実に即したテーマからアプローチ
生き生きとした文化・芸術セッション
ソインカの分析力
Ⅴ 第五回会議 二〇〇一年十月十四日~十七日 グローバリゼーション時代における基本的人権
ハヴェル大統領と笹川理事長の信念
ハッサン皇子の功績
プラハ・ラウンド・テーブルの成果
際どいジョークが雰囲気を和ませる
同時多発テロから人権問題を問い直す
終わりに
The Prague Declaration
1. INTRODUCTION
2. PRINCIPAL CHALLENGES
3. WHAT TO NURTURE
4.WHAT TO CHANGE
5. HOW TO CONDUCT A DIALOGUE
6. AN APPEAL TO THE WORLD PUBLIC
著者紹介
[担当からのコメント]
国際関係は政府の外交によって成り立つものばかりではなく、市民としての様々な交流の中からも生みだされるものでなければなりませんが、現状の私たちがスタンダードと考えている国際関係は果たして本当に正しいものなのかということについて改めて考える必要があるのではないか、本書はそんなことを思わせる作品になっています。国際秩序が新たな方向へと動き出している今、ぜひ本書を多くの方にお読みいただければ嬉しく思います。
[著者紹介]
堀 武昭(ほり・たけあき)
1940年横浜生まれ。慶應義塾大学、シドニー大学に学ぶ。専攻は経済人類学、国際関係論。米日財団副理事長、豪日交流基金アドバイザー等を経て、現在フォーラム2000財団理事、カレル大学客員教授。『オーストラリアの日々』『マグロと日本人』(以上、NHKブックス)『反面教師アメリカ』『東欧の解体、中欧の再生』『サシミ文化が世界を動かす』(以上、新潮選書)等、著書多数。
新刊情報










