妻が末期ガンになったら、願い通りに逝かせてあげたい――最期の日々と終末期医療と苦しみを和らげるホスピス

(著) 駒ヶ嶺泰秀

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作品詳細

[商品について] ―苦しみは共に味わえば半減する。喜びは共に味わえば二倍になる― 末期がんの症状に苦しみながらも、限られた命を受け入れ最期の時まで精一杯生きた妻。綺麗ごとでは済まない妻の死という運命を突きつけられながらも、心の葛藤を胸の奥に秘めて寄りそい続けた夫。生と死を見つめたふたりの時間は、けっして失われることはない。妻が必死に生き抜いた証がここにある限り――。本書は、末期がんを生きるということ、そしてそれを支えることの現実を、闘病生活の様子や折々の思いを詠った短歌とともに綴った、ある夫婦の人生記である。終末期医療や苦しみを和らげるホスピスの実際を知るうえでも、お薦めしたい一書。 [目次] はじめに 倶会一処 発 病 死を見つめて 先立つのは、私のはずだった 手づくりの「倶会一処」 泥土の中から出てきた壊れた観音さま 苦悩と絶望と反抗 一度ならず死にそこなった体の二人だから お釣りの人生だと思って 慟 哭 鈴蘭の思い出 病状説明 手 術 心に元気を取り戻し始める ひまわりクリニックを訪ねる 担当医Y先生から丁寧な説明 メシマコブとの出会い 医師たちも看護師さんたちも不思議がった 努力目標を定めながら 鉢伏山と駒草のこと 死出の旅のリハーサルを 竹馬の友の同期会に 「群炎」展に最後の参加 大きな岐路に 早春の千倉へ 帰らぬ最後の入院――ホスピスへ ホスピスでたくさんの感動 最後のドライブ――鉢伏山へ クオリティ・オブ・ライフを 「あと何日生きられるの」 「五十七年間ありがとう」 追 記 歌集 倶会一処 がん告知から一周忌までの記録 〈歌集 倶会一処〉あとがき 駒ヶ嶺恵子制作 紙粘土人形 著者プロフィール [担当からのコメント] 「目の前に死がぶら下がっていて、その恐怖と必死に格闘している」ところに「他人がやって来て色々なことを話されると、折角覚悟ができそうになっているのに、また乱れてしまう」――これは見舞いに来てくれた親族に帰ってもらうための言葉として、本書に綴られているものです。この言葉の重さを理解するのは、決して簡単なことではありません。本書に収められたこうした言葉の数々は、私たちに改めて生きることの意味を問いかけます。こんな時代だからこそ、ぜひ多くの方にお読みいただきたい作品です。 [著者プロフィール] 駒ヶ嶺 泰秀(こまがみね やすひで) 昭和13年、岩手県の北部、岩手山の北東、西根町に生まれる。 中学生の頃より俳句短歌を好み、地方新聞に投稿。 昭和33年4月上京、大学に学ぶ。 昭和37年4月より、東京の府中市にある明星高等学校に教員として勤務する。 平成15年3月同校退職。 趣 味 俳句・短歌 旅行ドライブ 書画 読書 囲碁・将棋 映画鑑賞 グラウンド・ゴルフ パークゴルフ

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