小説 天平に落ちる涙──恋しい仲麻呂を待ち続けて

(著) 中津攸子

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時は天平の世、阿倍仲麻呂は国の未来を託され、遣唐留学生として命を懸けて海を渡った。一方、大和に残された恋人・真保郎女は、彼の栄誉を誇りに思いながらも、再会を信じ、ひたすら祈り続ける日々を送る。
「何年たとうとも、私はかならず真保さまの許へ帰って参ります」――その約束を胸に、二人はそれぞれの人生を懸命に生きるのだった。

実在した遣唐使・阿倍仲麻呂と、その帰りを待ち続けた女性の愛を描く歴史ロマンス小説。
「長屋王の変」や「大仏開眼」など、激動の奈良時代を背景に、愛と信義、政治と信仰が織りなす人間の真実を映し出す。
遠く離れた二人を結ぶのは、ただ一つ――同じ空に輝く月。
読むほどに、誰かを信じることの尊さ、想いを貫くことの美しさに心が震える。
悲しみの中に、静かな光を見いだす一冊。

[著者略歴]
中津攸子(なかつ ゆうこ)
東京都台東区浅草に生まれる。
東京学芸大学卒。
日本ペンクラブ会員。俳人協会会員
著書『万葉の悲歌』(新人物往来社)『かぐや姫と古代史の謎』(新人物往来社)『市川の歴史』(市川よみうり新聞社)『万葉集で読む古代争乱』(新人物往来社)『葛飾を歩く』(NTT出版)『小説松尾芭蕉』(新人物往来社)他

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