
引揚げっ子の昭和/好日上海:熊江秀彦短編小説集
(著) 熊江秀彦
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[商品について]
―戦争は多くの人生を変える。それが生者であれ、死者であれ―
多くの犠牲者を出した炭鉱の落盤事故の責めを負った父の死が、思春期の心に暗い影を落とす満。そしてその落盤事故で父を失い、自らも結核に冒されている真理子。二人の邂逅は、いかにして満の心を阿蘇山火口での心中という結末へと駆り立てていったのか。ーー敗戦の傷痕がのこる昭和を舞台に、一人の青年の手記を通じてその生と死を描いた「引揚げっ子の昭和」をはじめ、戦争、平和、原爆、キリスト教など多彩な視点で人間の生と死を見つめた9編の小説を収めた作品集。
[目次]
まえがき(作品紹介)
「背信」
「昭和三十年代の憂鬱」
「東山手ノスタルジア」
「引揚げっ子の昭和」
「好日上海」
「上海残照」(遠豊坊殺人事件)
「くず餅」
「赤い夕陽の・・・」
「ともだち夫婦」
あとがき
[担当からのコメント]
「戦争の世紀」といわれた20世紀には多くの悲劇がありました。本書の中には、そんな悲劇の残照が様々な形で描かれています。きっとその光は、今も私たちの日常の中でひっそりと輝いているのだろうと思います。そんな思いを抱かせる物語、ぜひご一読ください。
[著者紹介]
熊江秀彦
略 歴
1935年12月(戸籍は1936年1月)福岡県直方市で出生
1941年夏 母と上海に渡り、一時帰国したが、敗戦は上海で迎える
1946年4月 直方市へ引揚げ、小・中・高(鞍手高等学校)を同市で終了
1958年3月 長崎大学卒業 西彼杵高校~大浦中まで社会科教師として7校勤務
1996年3月 公立高・中学校を定年退職(38年間勤務)
1997年4月 活水高・中学校非常勤講師(社会科)として7年間勤務
筆 歴
2016年 長崎県文芸大会・小説部門「背信」第一席
2017年 長崎新聞新春文芸・短編小説の部「上海好日」佳作(新聞掲載)
現在 同人誌「長崎文学」賛助会員
新刊情報
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