
断崖ゼッペキ夏目漱石
(著) 富永直久
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―漱石は、鴎外とは違うのです―
帝大を卒業した夏目漱石はキャリアの道をまっしぐらかと思いきや、出世コースを外れる突然の松山落ちやらロンドン留学で失意の日々を過ごしたりと、その人生は38歳にしてけっこう瀬戸際だったりする。まわりを見れば、同窓の仲間はみな学問で出世したり文学で頭角を現わしたりとバリバリやっている。自分は一介の講師、おまけに妻はヒステリーだ。そんな閉塞感ただよう漱石の人生に、奇跡のような一つの出会いが訪れる。そう、あの「猫」であるーー国民作家にして文豪・夏目漱石の人生の日々を、その作品や友人たちと共に生き生きと描いた「崖っぷち」漱石物語。
[目次]
PROLOGUE 崩壊寸前夏目漱石
第1章 猫の題名決定事件 超巨大ネーミング
第2章 四国松山遭遇事件 ベースボールで始まった
第3章 最初の単行本出版事件 売れなくってもかまわない
第4章 カーライルと池田事件 ロンドンの部屋の中で
第5章 中巻の序の宣言事件 叩きつけた訣別の辞
第6章 朝日新聞入社事件 港を捨てて海を目指した
第7章 岩波書店の心事件 死の三年前にめぐり逢った
EPILOGUE 好きなことの未来
あとがき
[担当からのコメント]
漱石の作品は、時代が移り変わった現代でも圧倒的にオモシロい。なぜオモシロいのか、この物語を読んでいると少しだけ分かったような気分になります。自在な筆で著者は私たちを漱石の「こころ」に引き合わせてくれるのです。一風変わった漱石論としても楽しめる本書、お薦めです!
[著者略歴]
富永直久(とみなが・なおひさ)
作家。
一九三三年東京の下町吾嬬町(あづまちよう)に生まれる。
十一歳で故郷を失う、大空襲で。
第一吾嬬小学校、都立七中。早稲旧高等学院、早稲田の仏文に学ぶ。
大学は肩書を取る所にあらずと四年間、本・酒・柔道・芝居・新宿は中村屋のアルバイトを楽しむ。
少年戦士短命世代。三五歳で肝硬変一歩前でダウン、独断で水泳を始め一年後生還。
現在も週三回スイミング。口癖は、「我が人生はまだ始まっていない」。
『彼らは何歳で始めたか』(ダイヤモンド社刊)を始め小説、エッセイ、独習書等著書多
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