月も歩む

(著) 白﨑龍子

Amazon

作品詳細

[商品について]
―幼い頃に見た満州と過去を振り返る旅で知った中国の歴史―
本書は、戦後に葫蘆島(ころとう)からの在留日本人の引き揚げを経験した著者による、実体験を後世に語り継ぐ一冊である。著者は、1937年に旧満州・中国吉林市生まれ、8歳の時に引き揚げを経験し、後に語教師になった。もう一度中国に住みたいという思いから2年間、中医薬大学へ日本語教師として赴任。学生たちとの交流を通して、彼らのことや2000年前後の中国について知ろうとした。著者は、終戦前について語ることができる最後の世代であり、その後の中国を垣間見たひとりの証人でもある。だからこそ本書からは、その歴史の重みを感じ取ることができる。

[目次]
月も歩む
小孩(シャオハイ)「文(ウエン)」 文(ウエン)坊や──一九四〇年代・中国済南市──
学生たちと ──一九九八年・中国 済南市──
後記
著者略歴

[出版社からのコメント]
葫蘆島在留日本人の大送還は、歴史の授業でも事細かに教わることはあまりないかもしれません。しかし、日本と中国の関係においてひとつのターニングポイントになっていることは事実ではないでしょうか。著者は実際に引き揚げを経験したからこそ当時の風景や人々の様子を細かく描写しています。また、後に中国へ赴いた際の生活についても書かれています。本書は、引き揚げについての歴史だけでなく、著者が訪れた当時の中国の歴史を知る上でも貴重な一冊です。

【著者略歴】
白﨑 龍子(しらさき・りゅうこ)

1937年 旧満州・中国吉林市生まれ
1945年 8月 福井県あわら市に引き揚げ 奈良女子大学家政学部卒業
1960年~1997年 
福井県公立・県立中学校、高等学校教員、後二年間、中国山東省済南市山東中医薬大学日本語教師。
「青風短歌会」会員

著書
『月も歩む』郁朋社(2016年)

編著
『お釈迦さまの使い : 法話・遺稿』白﨑良典 著(2014年)

新刊情報