武士道と小説道——夏目漱石と新渡戸稲造、近代日本の相克

(著) 鍛異庵隅蟹

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作品詳細

[商品について]
―なぜ、漱石は成立学舎で「新渡戸氏とは隣合った席に居た」と書いたのか―
文豪として今なお多くの読者に愛される夏目漱石と、『武士道』の著者として広く世に知られる新渡戸稲造。明治期以降のリベラル派知識人の代表格として同じ時代を生きたこの二人には、多くの共通点とともに相違点も見いだすことができる。漱石の作品と新渡戸の『武士道』を繙きながら、漱石と新渡戸の関係の中にある日本の近代化の本質を抉り出す新たな日本近代論、待望の電子化。

[目次]
【はじめに】
第一章 漱石とプラトー・トラップ(Soseki's Plateauing Trap)
第二章 稲造と漱石の接点
第三章 稲造と漱石の共通点・相違点
第四章 坂口安吾vs稲造・漱石
第五章 漱石の『文学論』―すべてがFになる―
第六章 稲造の「無名の偉人」
第七章 仮想・新渡戸博士による中村修二博士の解説
第八章 小説『SF作家鵜照氏』
【おわりに】 「私の道草」
著者略歴

[担当からのコメント]
本書は夏目漱石と新渡戸稲造、日本を代表する二人の知識人からイノベーションの問題へと論を進める思索の過程を楽しむことができる作品です。文学や日本人論に興味のある方はもちろん、日本の近代とは何だったのかを考えるうえでもお薦めの一書となっています。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
鍛異庵 隅蟹(たんにあん ぐかい)

既に隠居の身ゆえ、俗世の経歴はさしひかえる。
朝顔や終の住処も長屋かな―隅蟹

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