狐にだまされた女

(著) 甲斐慶一

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作品詳細

[商品について]
―人を騙す狐と出会った女性が、心の底に秘めてきた想いとは―
バスを待っているときに偶然隣りあった婦人は、江波がかつて教職に就いていた頃に出会った一人の女性を思い出させた。誰にも打ち明けたことのない人生の秘密を話すために家を訪ねてきた嶋埜という女性。なぜ彼女は、自らの人生のすべてを江波に語ったのか。彼女の人生をこのまま自分の胸に封印しておくのは、はたして正しいのか。時をこえて彼女の記憶が蘇ったとき、江波は新たな疑問の中で懊悩しながらも彼女の人生を思い起こす。そう、「狐にだまされた女」として生きた、彼女の人生をーー。一人の女性の独白を通じて家族とは、やさしさとは、生きるとは何かを問いかける絆の物語。

[担当からのコメント]
人生は往々にして儘ならないものですが、そんな中でときとして生きる支えとなるようなやさしさに出会うこともあります。本書で語られる一人の女性の人生には、そんなやさしさとともに心の棘にも似た想いが秘められています。この物語を読み終わったときに何を感じるのか、ぜひ手に取ってご覧いただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
甲斐 慶一(かい・けいいち)
昭和37年3月熊本大学教育学部数学科卒業
昭和37年4月〜平成12年3月
熊本県内の小・中学校に勤務
退職後は、社会教育指導員、保護司を務める
現在、一ツ葉高等学校非常勤講師

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