
環境問題をシステム的に考える:氾濫する情報に踊らされないために
(著) 井村秀文
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[商品について]
―点の知識を線とし、やがて面にする。それが環境システム学―
多くの要因が絡み合って複雑系の相をなす自然と人間の関係を理解するのは、科学が進歩した今日においても容易ではない。
それは環境問題を科学的見地から正確に理解すること自体が難しいだけでなく、自然科学から経済学まで対象が学際的な広がりを見せるうえに、問題に関する情報も世の中に溢れているから。そこに人の価値観や思想にかかわる問題も加われば、もはや何から手をつければ良いのかも分からなくなる。
本書は、そうした状況の中でいかに環境問題を理解していくかについて、「環境システム学」という見地からのアプローチを紹介する。
ミクロ的な分析に較べてマクロ的に問題を俯瞰する視点が少ない現在の学問状況において、環境に関する諸問題や事象をシステム的に分析する「環境システム学」は、複雑な問題を解きほぐし見えないものを見えるようにするため、学生や社会人を問わず役立つ思考ツールとなるだろう。
「環境問題は、政治に任せているだけでは何も変わらない」「いま私たちが何をすべきなのか」そう考える人に贈る一冊。
[著者略歴]
井村 秀文(いむら ひでふみ)
1947年石川県生まれ。名古屋大学名誉教授。74年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。環境庁、外務省OECD日本政府代表部、横浜市公害対策局等を経て、九州大学工学部教授、名古屋大学大学院環境学研究科教授、横浜市立大学学長補佐などを歴任。工学博士。専門は環境システム工学、中国の環境問題など。
環境問題とは、人間活動によって起こっている問題であるという原点に立ち、科学・技術と経済・社会の両面から総合的、システム的に分析・理解することをめざしている。
著書に『中国の環境問題 今なにが起きているのか』(化学同人)などがある。
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