土に生きる──井上農場と大橋家、そして農と共にあった人生

(著) 大橋行

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作品詳細

[商品について]
―それはまさに、軍人万能の時代であった―
子ども時代には軍国教育を強いられた。昭和二十年には国民総動員令により学徒動員され、飛行機の整備に従事する傍ら、特攻隊を見送ったこともあった。終戦後にも学校における混乱は絶えず、入学試験の不合格者が一学級上のクラスにいるという、人権無視ともいえる事態に遭遇した。これらの事実を、いまこそ語りたい。ーー混迷を極めた戦後学校行政の実態から、自身の故郷である豊田市井上町の歴史、また趣味の海外旅行の思い出まで、昭和六年生まれの著者が、心に思うことをありのままに書き綴った魂の随筆集。

[目次]
発刊に寄せて
はじめに
一、土に生きる
井上町の歴史
念願の土地を求めて
美濃の風
二、俺たちの戦後は無い
猿投農林高物語(不合格の同級生が上級生になった)
三、農業改良普及員時代
農業改良普及員一年生、 保見村駐在時代
三好村(町)時代
先輩「土屋ます女史」への思いで
四、旅
ドイツ旅日記
南ドイツとウイーンの旅
阿蘇、長崎とハウステンボスの旅
友睦会草津温泉の旅
投土地改良区総代研修の旅
五、やまい
胆管騒動記
胆嚢・総胆管結石開腹手術体験記
六、課外授業
井上小学校三年生
小学校6年生への課外授業(井上徳三郎翁と井上町の昔)
井上小学校四年生へ(二〇〇六年十一月二日)
七、ラスト、ライフ
父の死
天国からの贈り物
囲碁友達の旅立ち
弔 歌 ――兄に捧げる詩――
八、思いつくまま
相続税と土地政策
脳たりん省の話
あとがき
土に生きる 再発刊に寄せて
一、井上町の土地物語
二、農民達が行った農地解放
三、井上農場(分家)の相続争いと海江田書簡
四、土に生きる男(埋蔵文化財に一生を捧げる)
著者略歴

[担当からのコメント]
本書には、戦後現在の豊田市にあたる地域で農業改良普及員として活躍した著者の貴重な記録も収録されています。そのほか、災害による被害の記録や小学校の校区分割問題など、ある地域を取り上げつつも、戦後日本の市町村が各地で直面したであろう問題をリアルに感じられる内容が充実していますので、ぜひその目でじっくりとお確かめください。

[著者略歴]
大橋 行(おおはし・すすむ)
生年月日
 1931年(昭和6年)
学暦
 1961年 県立猿投農林高校卒
 1963年 県立農業講習所卒
職歴
 1963年 愛知県職員(雇員)
 1967年 愛知県技術吏員任官
  農業普及・農業振興・植物防疫等事業に従事する
  農産園芸・山村振興事業に従事する
 1992年 愛知職員を定年退職
  自営・農業に従事

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