地獄の中も好奇心――定年後の日々、思いつくままに

(著) 田中五雄

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定年を迎えたあと、あなたは何をして一日を過ごしますか。

囲碁を打つ。庭の花を眺める。旅の写真を整理する。パソコンに悪戦苦闘する。そして、ときには自分の老いや、いつか訪れる人生の終わりについて考える――。
本書は、技術者として長年会社に勤めた著者が、定年後の日々に感じたことを率直に綴った自伝的エッセイ集。

農家に生まれた少年時代、父の死、学生時代のアルバイト、結婚と子育て、会社での製品開発や特許取得、仕事上の挫折と再起。さらに、ヨーロッパやアメリカを車で巡った海外旅行、青春18きっぷの旅、囲碁、ゴルフ、写真、コレクション、庭仕事、自費出版――。そんな等身大の人生の記憶を、飾らない言葉で綴る。

しかし、人生を形作るのは、成功や楽しい思い出だけではない。本書では、老いへの戸惑い、家族との衝突、心身の不調、仕事を失う不安、社会への疑問、死への意識も包み隠さず語られる。
それでも、その根底にあるのは、どのような状況でも面白いものを見つけ、自分の頭で考え、まず行動してみようとする旺盛な好奇心だ。
庭の花や生き物を観察し、旅先で出会った風景に思いを巡らせ、宇宙や生命、人間社会の不思議について考える。何げない日常から思索を広げていく著者の視点が、日々の記録に独特の味わいを与えている。

定年後の時間をどう過ごせばいいのか。
老いとどのように向き合えばいいのか。
自分が生きてきた証しを、何に残せばいいのか。

人生の後半を迎えた人には共感を、これから迎える人には生き方を考えるきっかけを与えてくれる、好奇心と人生経験に満ちた随筆集。

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