肉眼的(マクロ)病理学のすすめ──疾患別写真で体の中の「病気」を見る

(著) 高柳尹立

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作品詳細

[商品について]
―貴方の体で進行しているかもしれない病気を目で「見る」―
不幸にして病気で亡くなった方を対象にその病態や死因を解明し、臨床的な診断や治療を検証する病理解剖は、医療検証機能だけでなく臨床研修・教育においても大きな役割を担っている。中でも病理学的検査の第一歩である肉眼的(マクロ)観察は、医学の進歩により病理診断の精密化が進んだ現在でも重要であるだけでなく、剖検時や手術時に撮影されたマクロ写真はすべての病理医にとっては永久に保存すべき宝とも云える。そうした観点から、本書では約60年にわたり病理診断に携わってきた著者の膨大な診断記録をもとに、日常遭遇する主な病気あるいは大変珍しい病気を取り上げて肉眼的病理所見を提示する。医療関係者はもちろん、患者側の健康リテラシーを高める一書としても示唆に富む内容となっている。

[目次]
1.この物語のねらいと進め方
もう時間がない!まだ宿題が残っている
病気本来の姿を知って、身構える
病理解剖の有意義性
肉眼的病理所見(マクロ)は貴重である
病理診断における固定の重要性とその実際
眠っていた過去の写真を救い上げて活用したい
2.主な病気のマクロを勉強する
心臓の疾患
大動脈の疾患
肺の疾患
消化管の疾患
肝・膵の疾患
腎の疾患
造血器の疾患
女性性器の疾患
皮膚を侵す腫瘍
脳・髄膜の疾患
3.マクロからの警告を受けて
病気を予防し、発病したら早く対処する
健康寿命の延伸を目指して
私が日常生活で心がけていること
年寄りにはポジティヴヘルスが望ましい
4.開かれた病理学
病理学の活動領域の展開
地域に根ざす病理学を目指して
5.この物語を終わるにあたって
この物語で強調したいこと
子どもの頃から超高齢者の仲間入りまでの私の生活史
結びのことば

[担当からのコメント]
「百聞は一見に如かず」という俚諺がありますが、本書はまさにその言葉通りの内容と言えます。病気が進行すると体の中で何が起きるのかを目で見ることは、何よりも予防と早期発見・治療の動機となるでしょう。ぜひご一読ください。

[著者紹介]
高柳 尹立(たかやなぎ のぶたつ)

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