法学・憲法講義概説

(著) 富澤輝男

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作品詳細

[商品について]
―憲法の全体像を知るうえで好適の書―
家族・地域社会・学校・会社などさまざまな集団の中で生活する人間の行為を規律し、その価値判断の基準となるのが「法」である。本書は、この私たちの生活に欠かせない「法」について、法体系理解の基礎となる「法学」と「憲法」を取り上げ、分かりやすくコンパクトに解説した初学者のための入門テキストである。学説の羅列に堕することを避けつつ基礎知識の理解に重点を置きながら、中心となる憲法学では「スポーツと人権」という今日的なテーマも取り扱っており、大学でこれから法を学ぼうとする学生や各種試験に挑む方、また社会人の教養として法の基礎知識を学びたい方にも有用な一書となっている。巻末に教職試験憲法問題集と重要判例を収録。

[目次]
はしがき
第1編 法学の基礎
第1章 法
1 法と社会
(1)社会規範としての法
(2)社会統制技術としての法
(3)法と道徳
2 法の規範構造
3 法の目的
(1)正 義
(2)法的安定性
4 法と権利・義務
(1)権利の本質
(2)権利の種類
第2章 法 源
1 法源の意義
2 法源としての実定法の種類
(1)成文法
(2)不文法
第3章 法の分類
1 自然法と実定法
(1)自然法
(2)実定法
2 公法・私法および社会法
(1)公法と私法の区別に関する学説
(2)社会法
3 一般法と特別法
4 強行法と任意法
5 実体法と手続法
第4章 法の効力
1 序 説
2 時に関する法の効力
(1)法の公布・施行および廃止
(2)法律不遡及の原則
(3)既得権不可侵の原則
3 人に関する法の効力
(1)原則としての属地主義
(2)例外としての属人主義
4 場所に関する法の効力
第5章 法の適用と解釈
1 法の適用
(1)法の適用の意義
(2)法の適用機関
2 法の解釈
(1)法解釈の意義
(2)法解釈の方法
第2編 憲法の基礎
第1章 総 説
1 憲法の意義および種類
(1)憲法の意義
(2)憲法の種類
2 大日本帝国憲法
(1)成立過程
(2)基本原理
3 日本国憲法
(1)成立過程
(2)成立の法理
(3)基本原理
(4)憲法保障
第2章 戦争の放棄
1 序 説
(1)条約にみる平和主義
(2)戦後の諸外国の憲法における平和主義
(3)憲法9条の解釈
第3章 国民の権利と義務
1 序 説
(1)基本的人権保障の歴史
(2)基本的人権の分類
(3)基本的人権に関する基本的諸問題
2 平等権
(1)平等の原理
(2)差別禁止の内容
(3)差別禁止の基準
(4)その他の平等規定
3 自由権
(1)精神的自由権
(2)経済的自由権
(3)人身的自由権
4 社会権
(1)生存権(憲25)
(2)教育を受ける権利(憲26①)
(3)勤労権
5 受益権
6 参政権
7 国民の義務
第4章 国家機構
1 国 民
2 天 皇
(1)天皇の地位
(2)天皇の行為
(3)皇位の継承および皇室経済
3 権力分立主義と議院内閣制
4 国 会
(1)国会の地位
(2)国会の組織
(3)国会の権能
5 内 閣
(1)内閣の組織
(2)内閣の権能
6 裁判所
(1)裁判所の組織
(2)裁判所の権能
第5章 財政・地方自治
1 財 政
2 地方自治
第3編 スポーツ事故の判例研究
演 習 教職試験憲法問題集
付 録〔憲法の判例〕
法 令 日本国憲法
著者略歴

[担当からのコメント]
本書で扱う法学はリーガルマインドの基礎となり、日本国憲法は日本の法体系の出発点となるものです。それを山椒の実のごとくピリリとまとめた本書は、通読を繰り返しながら理解を深めるテキストとして、どなたにもお薦めの内容となっています。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
富澤輝男(とみざわ・てるお)

 1977年 国学院大学大学院法学研究科博士課程修了(民法専攻)
 現 在 元国際武道大学体育学部副学長・教授

〔主要著書〕
 「現代の法律学要論」(共著・国元書房)
 「新稿民法〔財産法〕」(共著・国元書房)
 「法学・憲法・民法新講」(単著・辛夷社)
 「憲法論」(共著・八千代出版)
 「英国公益信託法の研究」(単著・湘南堂書店)
 「イギリスの宗教団体法制の調査報告」(文化庁 海外の宗教事情に関する調査報告書 101-116頁 平成13年3月)

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