ミル・モンテーニュ・ロダン―論文・評論集(Ⅲ)― 自由・自己・精神をめぐる思想と芸術の交差点

(著) 矢島杜夫

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[商品について]
なぜ、便利で合理的な社会に生きているはずの私たちは、これほど息苦しく、満たされないのか。

民主主義は形だけのものになり、自由は静かに侵食され、豊かさの象徴だったはずの科学技術は、いつのまにか人間を追い詰めている――。
本書はこの違和感の正体を、思想・文学・芸術の深層から問い直す一冊。

J・S・ミル、E・H・カー、モンテーニュ、カミュ、トルストイ、さらに柳宗悦やロダンへと進む思索の道程は、社会思想から文芸、芸術へと静かに展開しながら、「物質と精神を切り離してしまった近代文明の歪み」を見つめる。
富や地位、学歴、効率、数値――それらは本当に「幸福」だったのか。
私たちはいつから、自分自身の内面よりも、仮面としての評価や成果を信じるようになったのか。

民主主義と自由の危機、市場社会と資本主義の非情な論理、AI・SNSがもたらす人間疎外、「見る」ことに偏った現代人の感覚……。
こういった問題を机上の抽象論ではなく、思想家・作家・芸術家たちの生き方と言葉を通して掘り下げていく。

思想に疲れた人へ。
合理性に息苦しさを覚えている人へ。
もう一度、「人間として生きる意味」を取り戻したい人へ。
これは、現代を生き抜くための思索の書であり、回復の書である。

[著者略歴]
矢島 杜夫 (やじま もりお)

一九四七年 東京都に生まれる
一九七一年 国学院大学文学部哲学科卒業
一九七三年 同大学院経済学研究科修士課程修了
一九九五年 経済学博士
専   攻 社会思想史
著   書 『J・S・ミルの社会哲学』(一九八二年、論創社)
      『近代イギリス政治思想史』(共著、一九八八年、木鐸社)
      『ミル「論理学体系」の形成』(一九九三年、木鐸社)
      『権威と自由』(一九九六年、御茶の水書房)
      『ミル「自由論」の形成』(二〇〇一年、御茶の水書房)
      『ミルの「自由論」とロマン主義――J・S・ミルとその周辺』(二〇〇六年、御茶の水書房)
      『民主主義と「知の支配」』(二〇一二年、御茶の水書房)
      『ヴィクトリア時代の思潮とJ・S・ミル』(共著、二〇一三年、三和書房)
      『近代民主主義の罠――論文・評論集(思想・政治・経済篇)』(二〇一七年、御茶の水書房)
      『近代的知性の迷妄――心情の美徳の喪失――』(二〇二一年、御茶の水書房)
      『真の自己探求――現代社会における虚構と現実――』(二〇二四年、22世紀アート)
訳    書 A・ベイン『J・S・ミル評伝』(共訳、一九九三年、御茶の水書房)

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