「至福の最期」で旅立つための10か条—人として、患者として、幸福に生きるために
(著) 谷口友孝
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―最期の30分前に「いい人生だった」と言えるために―
病気、死別、離婚、災難など、人は一生のうちで多くの失意を味わいます。しかし逆にいえば、失意の経験がない人は至福も体験できないのですから、すべての人は生き方次第で至福の最期を迎えられるとも言えます。今までの生き方に悔いがあるのならば、悔いが残らない生き方に今日から変えればいいのです。自分が変われば、今までの悔いは人生途上の「学習成果」となっていきます。そう、「最期の生き方」でそれまでの「生の意味」も変わるのです。ーーがん患者の一人でもある自身の体験をベースに「至福の最期」を迎えるためにはどうすれば良いのかを思索した、がん患者と今を生きる全ての方にお届けする「至福」の書。
[目次]
まえがき
第1章 「至福の最期」は失意の日々から生まれる
■失意のない人生に至福の最期はない
■完全に生き切ることが至福の最期の条件である
■至福の最期を迎えるには人生の仕切り直しが必要となる
■最期というのは最後という意味ではない
■地域社会に至福のカギが眠っている
■至福の最期に孤独死はふさわしくない
■漫然とした人生と情熱の人生とでは最期の質が違う
■何が至福かは一人ひとりでみな異なる
■マイペースこそが至福の最期を極上に仕上げる
第2章 患者の品格が「至福の最期」へ導く
■最期を迎えたい場所を考えてみる
■誰と最期を迎えるのかを思い描いてみる
■どんな姿や様子で最期を迎えたいのかを想像してみる
■がん細胞との共存を考えてみる
■がんも人を見る
第3章 「至福の最期」のための10か条
■1か条「医者にはかからず延命もしない」
■2か条「酒は飲むが薬は飲まない」
■3か条「介護はしないし自分もしてもらわない」
■4か条「食べたいものを好きなだけ食べる」
■5か条「100年先を見据えて今を生きる」
■6か条「人と自分を比較せず他者の評価もしない」
■7か条「テレビは見ないしニュースも聞かない」
■8か条「笑いあって地元町内会の人々と交流する」
■9か条「よく遊びよく学びよく話す」
■10か条「今日が自分のいちばん若い日と思う」
第4章 最期が来る前に本当の自分を見つけておく
■うその自分を捨てれば本当の自分が見えてくる
■最期までの時間は忘れて一番やりたいことを選ぶ
■自分が生きた証はどこにあったのかを考える
■この世における自分の役割は本当に終わっているかを自問する
■自分がどこから来て何処へ行くのかを想像する
■人類と地球がこれからどうなってしまうのかを空想する
第5章 せっかく罹ったがんで人生をまるごと変えて仕切り直す
■いやな職場は離れ転職して居心地のいい仕事に就く
■がんを体験し新たな道へと進んでがん患者に寄り添う
■がんから得た気づきをもとに人生を再スタートする
■がんを境に今までとは違った景色を作る
■家を限定せずに今の気分で住みたい場所に過ごす
■ワークライフバランスよりハッピーライフバカンスにする
■欲のない誠実さで縁が縁を生む「縁の連鎖」を作る
■自己中心を社会貢献に変えるだけでがん体質も変わる
■自分の利益なんかよりも社会の利益に貢献する
第6章 がん人生をただ生きるだけではもったいない
■あなたが生まれてこれた確率は何兆分の一
■宇宙大航海時代を旅する
■最期の後も仮想空間で生き続ける
■人生は生活の質よりも「最期の質」で決まる
■延命という治療なんかありえない
■最期の30分前に「素敵な人生だった!」と言えるために
あとがき
【著者プロフィール】
[担当からのコメント]
私たちは普段、必ず訪れる「死」というものから目を逸らして生きています。でも本当により良く生きるためには、この事実から目を逸らすことはできません。ガンという病と闘いながら生きることの意味を見つめ続けた本書は、多くの方にとっても参考にしていただける内容となっています。ぜひご一読ください。
[著者プロフィール】]
谷口友孝(たにぐち・ともたか)
1953年、東京生まれ。技術士、東京大学大学院元客員研究員。発展途上国での政府開発援助に従事して調査団長などを経験する。その40年間でイラク復興支援プロジェクトへ尽力していた52歳のときに抗がん剤さえ効かない進行がんと診断され、経過観察で生き延びる。その後、60歳定年を目前にがん治療への疑問から東京大学大学院へ学生として入学。在学後は客員研究員でがんの研究に携わり、古稀を迎える現在は執筆の傍ら学会の委員長、大学の支部長、町会の役員などをして過ごす。
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