デフレ・スパイラル 政府・日銀の失敗

(著) 福原好喜

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作品詳細

[商品について]
―内閣のウソ、ゴマカシを許さない―
企業の業績悪化から賃金が減少し、消費の減退、さらに物価が下落するという悪循環のことを指す「デフレ・スパイラル」。1997年、日本経済が失速局面に入り、そんなデフレ・スパイラルに陥る危険性があるにも拘わらず、根本的な改革を行わない政府を見るに見かねた経済学者であり大学教授の著者は、総理への手紙に日本経済の警告を記す。ーーなぜデフレ・スパイラルが始まったのか。金融機関の破綻の原因はどこにあるのか、日本経済がデフレ・スパイラルから脱出するにはどうすればいいのか・・・。銀八先生のあだ名で知られる著者が、その手紙や授業の内容を通して、当時の政府、日銀の失策に鋭く迫った証の一書。

[目次]
序にかえて
駒澤大学経済学部、ウォームハート宣言
第一章 銀八論文Ⅰ
 橋本内閣の失敗 ――デフレ下のデフレ政策――
  総理への手紙 ――一エコノミストの経済政策的提言――
  総理への手紙1 総理に直言す
  総理への手紙2 再度御忠告申し上げる
  総理への手紙3 敗戦の戦法
 総理の失敗 ――平成恐慌への途――
  Ⅰ 総理への手紙4 退陣を勧告す
  Ⅱ『経済白書』の誤り
  ☆銀八ゼミナール(Ⅰ)デフレ・スパイラルの始まり
  ☆銀八ゼミナール(Ⅱ)教育投資による内需拡大策
第二章 銀八論文Ⅱ
 小泉内閣の間違い ――デフレ・スパイラル下のデフレ政策――
  1 九七年末の銀八の認識
  2 小泉政権の経済政策
  3 日米同時不況の始まり
  4 デフレ・スパイラルから帰還する途はあるか?
第三章 銀八の手紙
 小泉総理への手紙1 ご忠告申し上げる
 小泉総理への手紙2「米百俵」育英奨学金の設置について
 小泉総理への手紙3 日本経済の危機を直視されよ
 銀八 New York Times編集者への手紙
 ☆銀八ゼミナール(Ⅲ)小泉内閣は失業の時代
 ☆銀八ゼミナール(Ⅳ)竹中『白書』のウソ―貯蓄率低下は年寄りのせい?―
 ☆銀八ゼミナール(Ⅴ)銀八のオリジナル提案 ――テコの原理を使った内需拡大策――
 ☆銀八ゼミナール(Ⅵ)デフレ・スパイラルに翻弄(ほんろう)される小泉・竹中内閣
あとがき
著者プロフィール

[担当からのコメント]
本書には、日本経済の停滞に対する警告や思いを、当時の総理である橋本総理や小泉総理に向けて綴った著者の手紙の内容が掲載されています。時代を経てもなお、色褪せることのない著者の日本を思う熱い気持ち、そして経済の本質に迫る鋭い考察を、ぜひ本書でお確かめください。

[著者プロフィール]
福原 好喜(ふくはら よしのぶ)
 駒澤大学、同大学院で経済学史を担当。学生間で「銀八教授」の異名を持つ。近著に『総理に忠告す』(文芸社)、『「銀八先生」心の手紙』(日本文学館)、『総理、お間違えではありませんか?』(現代図書)などがある。フルタイムの農民で地元南房総市では「地下タビをはいた教授」として知られている。97年末から98年にかけて橋本総理に連続4通、デフレスパイラル突入を警告する忠告書簡を送る。大学同期小泉純一郎内閣の「構造改革」をデフレスパイラル下のデフレ策として強く批判。2キロの早朝ランニングを47年間、一日も欠かしたことがない。阪神大震災の折には自分のミカン山のハッサク1.5トンを、又山古志へは自分の作った野菜を400キロ送った。

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