内モンゴル紀行

(著) 真下亨

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[商品について]
――ハーモ、またはペルテンラモ とも呼ばれる、仏教を外敵から守る神の日本名は、次のどれでしょうか。
1.鬼子母神、2.吉祥天女、3.弁財天
正解は、本書第2章の「ハーモのタンカ」をご覧ください。

かつて日本の若い僧侶たちが中国大陸に渡り、日中友好の種まきをしたその足跡を訪ねようと一冊の本を携え足を運んだ内モンゴル。手にしていた本の翻訳の話が多くの出会いをもたらしたシリンホトへの旅、草原の中に湧き出た油田によって大きく変貌し、発展を続ける街の風景をながめながら、シリンゴル地方で三大寺院の一つといわれるラマクレ・スムを参観した東ウジムチンへの旅、老境に入った一人の男性と、戦火の中で青春の日々を過ごし生涯の中で一番鮮明に記憶が残っているというウラン・ハラガ・スムを60年ぶりに尋ねた西ウジムチンへの旅など、本書は20年以上前にシリンゴル盟シリンホト市を起点にした旅を、多くの写真と共に収めた貴重な見聞録である。

[目次]
はしがき
第一章 シリンホトへの旅
錫林浩特(シリンホト)市
空港の歓迎式
シリンホトの街
式典次第
風の唄
風と草原の覇者
乾杯、乾杯また乾杯
翻訳の打ち合せ
オンボロ・プジョーの登板
活仏との三戒
貝子廟活仏との話
荒廃の廟
毎朝の法会
出版祝いの日
貝子廟の改修祝いの日
第二章 東ウジムチンへの旅
東ウジムチン
パンク
石油の町
鳥里雅斯太(ウリヤスタイ)
ラマクレ・スム
ハーモのタンカ
ハーモの像
若い人
日本へ来たハーモ
復興前のラマクレ
ラマクレ・スムの復興
泥沼温泉
隣へおよばれに
夕食会
羊肉の食べ方
第三章 西ウジムチンへの旅
六時間遅れ
シリンホトの街
西ウジムチン
ウラン・ハラガ・スム
一幅の絵
深い皺
拝 殿
清朝のモンゴル族政策
門前町
ヒッチハイク
竜宮城
第四章チャガンオボ・スムへの旅
またまたパンク
合 流
大草原行
エンスト
餓死の縁に立つ動物たち
桃源郷
チャガンオボ・スムの盛衰
往時のチャガンオボ廟跡
青いラブラン
活仏爺さんに現在の宗教活動の様子を聞く。
ハーモの怒り
集う牧人
眩いまでの星空
星 空
翌 朝
貝子廟展示室
太陽の人
北京へ
第五章ドロンノールへの旅
シリンホトからドロンノールへ
多倫西廟:善因寺、シススム、黄廟
ドロン東廟:フフスム、青廟
食料倉庫の管理責任者の話を聞く。
満天の星屑
ドロン廟の興亡
多倫廟略史1
ドロンノール二度目の訪問
多倫廟二度目の訪問
多倫廟略史2
ドロンノール三度目の訪問:二〇〇五年八月十日
彙宗寺の参観
六十年前の記憶
山西会館
清真寺
あとがき
参考文献


[出版社からのコメント]
ヨーロッパやアフリカへの旅は異文化との出会いの旅ですが、アジアの旅は自分自身の持つ文化とのかかわりを巡る旅といえるかも知れません。本書に収められた旅は、経済成長や発展の中で大きく変わりゆく風景の旅であり、時代の流れの中で消えようとしている歴史の残滓をめぐる旅でもあります。貴重な写真と共に、どこか郷愁ただようこの旅の道行きをぜひお楽しみいただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
真下 亨
生年 1942年生まれ
住所 東広島市
略歴 退職後「北京郵電大学」に留学2004年4月~2005年7月中国語専攻卒業後、旅行と執筆

主な作品
「内蒙華北幻想紀行」 1999年鳥影社
「チベット悠々」 2003年新風舎
「中国の歴史絮話」 2019年22世紀アート
「北京古刹名寺選」 2019年22世紀アート
「中国の藏伝仏教寺廟」 2020年22世紀アート
「親中国の三列女伝」 2020年22世紀アート
「チベット旅行記」 2021年22世紀アート

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