愛の暗号 : 平安時代の愛の表現

(著) 西野正彬

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作品詳細

[商品について]
―「知る人ぞ知る」この言葉は平安文化では愛の暗号となる―
平安時代、平安京社会の文化では男女関係で大きな役割を果たす和歌の一部を「符丁」としてほのめかし、その気持ちを伝えることが行われていた。本書では、そうした和歌の一部で愛を伝える箇所を「愛の暗号」と呼び、これまで集めた600首の中から100首余りを選び、愛の状況ごとに配列して解説していく。文学的教養の中で育まれた様々な愛の表現を知り、古典の愉しみの幅を広げてくれる一書。

[目次]
はじめに
一、平安時代に和歌が普及した背景
二、歌の言葉の一部を利用した「暗号」の普及
三、「暗号」に使用された言葉
四、「愛の暗号」その代表的な十二の慣用句
五、ひねられた慣用句の例
六、物語にみられる「愛の暗号」の数々
七、「愛の暗号」百首
出会い1~3
愛の告白4~35
告白されて躊躇36~42
愛の受入れ43~48
愛の拒否49~60
拒否された相手の思い61~64
恋愛中65~76
浮気77~88
愛の終り89~96
愛の復活への期待97~100
八、物語にみる男女間の性愛描写
「愛の暗号」索引

[担当からのコメント]
昔の和歌をみていると、どうしてこんな表現がされているのだろうと思うことがありますが、本書はそんな疑問が読み進めるうちに氷解していく面白さを味わえる作品になっています。日本の古典文学が持っている重層的な表現の魅力を、より深く味わえる一冊です。

[著者プロフィール]
西野 正彬(にしの・まさあきら)
1939年(昭和14年)富山県に生まれる。
金沢大学東洋史学科卒業。著書に『中国専制政治の構造(一)』(三共印刷)、『現代語―古語辞典』(近刊・PPBS出版)がある。

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