漂流記──私の活動と研究の素描

(著) 寿台順誠

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作品詳細

[商品について]
―過去の自分を乗り超えることで、新たな自分に出会える―
1957年、名古屋市中川区の正雲寺という寺に次男として生まれた著者は、18歳から42歳までの間に25回の引っ越しを繰り返したほか、現在の光西寺に定住した後、今度は研究テーマを転々と変えながら思想を深めるなど、まさにその人生を「漂流」するように進んでいく。本書は、そんな著者が人生の来し方を振り返った一書である。ーー何事にも両親から期待を受ける兄には負けたくないという思いから臨んだ高校受験。仏教者としての意見の相違から時に対立してしまった家族の存在。あるきっかけから始めた議員秘書の仕事と人権研究。そして住職への就任と同時に始まった「研究漂流」・・・。仏教に人権、憲法など、様々な分野を漂流しながらも、人生という一本道を力強く歩みつづける著者の意欲溢れる自分史。

[目次]
まえがき
はじめに 前史――生い立ちから最初の大学まで
第1章 1980年代 仏教者として社会的な運動に関わった時代
第2章 1990年代 国会議員秘書から人権研究へ
第3章 2000年代 日本仏教を中心にして、宗教について考えた時代
第4章 2010年代から現在 生命倫理研究の時代
おわりに――今後の研究生活について
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
フィクションの小説や映画もいいですが、時にはある人の人生そのものが詰め込まれた自分史から多くを学べることもあります。決してその場に留まることなく、旅をつづけるように人生をさすらう著者のありのままが綴られた本書から、生きるヒントを得ていただければ嬉しく思います。

[著者略歴]
寿台 順誠(じゅだい・じゅんせい)

1957年、真宗大谷派正雲寺(名古屋市中川区)に生まれる。
1981年3月、早稲田大学第一文学部ドイツ文学科卒業後、僧侶として正雲寺に勤務するかたわら1982年4月、同朋大学文学部仏教学科に編入学して仏教(浄土真宗)を学ぶ。
1984年3月、同大学卒業後、関西のいくつかの寺院に勤めながら靖国問題·部落差別問題等に関する仏教者としての社会的諸活動を経て、1990〜1993年、参議院議員翫正敏(当時)の公設第一秘書を務め、平和と人権に関わる諸問題(PKO・戦後補償等)に関わる。
秘書辞任後、1994年4月、横浜国立大学大学院国際経済法学研究科修士課程において国際関係法を学び(1997年3月、同大学院修了)、1998年4月からは一橋大学大学院法学研究科博士後期課程において憲法を学ぶ(2007年3月、同大学院退学)。また、この間、1999年には浄土真宗本願寺派光西寺に入寺(真宗大谷派から浄土真宗本願寺派に転派)、2001年に同寺住職に就任、「学びの場」としての寺作りを模索してきた。2021年12月、後継に住職を譲り、現在は同寺前住職となっており、今後は一個人として思想信仰の問題を究めたいと思っている。
さらに最近では、2011年4月より早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程においてバイオエシックス(生命倫理)を学び(2014年3月、同大学院修了)、2016年4月からは早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程において日本文化論を学んだ。
(光西寺ホームページ:http://www.kousaiji.tokyo/)

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