珍奇な体験――体験的「人間力」のすすめ:子ども時代の経験が人生を克服する力を育てる

(著) 手塚修文

Amazon

作品詳細

[商品について]
―自然の中で人と自然から学ぶ、これ以上の教育はおそらくない―
脳が発達過程にある子供の頃は、知識や経験、思考力や発想力、情熱や好奇心など将来の人生を豊かに生き抜く基礎となる「人間力の基礎」を蓄える大切な時期です。しかし現在の日本の子供たちはスマートフォンやゲームなどの「文明の利器」に時間を奪われ、この大切な時期を無為に過ごして「人間力」を養う機会を失っています。本書はそうした問題意識のもと、自然環境下での子供体験の一助とすべく、戦中から戦後にかけての著者自身の体験を、太平洋戦争の記憶も絡めながら綴った記録です。ぜひ子育てや教育の参考書としてご活用ください。

[目次]
はじめに
[I]就学以前の体験
(一)誕生の地は竹の古里
(二)父方の祖母と祖父
(三)『あっくいちゃめ』に噛まれた
(四)大人との初交渉
(五)お仕置き
(六)サクラの名所
(七)サクラ並木のセミと戯れる
(八)竹製の水中ポンプ
(九)騒々しいセミの追放作戦
(一〇)国鉄と乾パン
(一一)川で戯れる
(一二)チガヤのつばな
(一三)レンゲソウと戯れる
(一四)ちびっ子とヘビ
(一五)グライダーの訓練
(一六)ニンジン事件
(一七)伯父の入隊壮行会
(一八)坂道にできる霜柱
(一九)正装姿で写真撮影
(二〇)馬の繁殖用施設での出来事
(二一)汽車に乗りたい一心で冒険
(二二)軍のトラック
(二三)命がけの引越し
(二四)満開の菜の花に隠れる
(二五)グラマン戦闘機からの機銃掃射で命拾い
(二六)二回目の機銃掃射にも遭遇して命拾い
(二七)神風特攻隊員の零戦に触れる
(二八)終戦前後の動物性タンパク源
(二九)イナゴもタンパク源として食べていた
(三〇)母方の祖父と祖母
(三一)贅沢な遊び道具
(三二)空襲警報発令と空襲警報解除のサイレン
(三三)本土防衛の少年兵は空腹だった
(三四)我が家にも防空壕
(三五)終戦の日の玉音放送
(三六)集団赤痢による死に損ない
(三七)日曜百姓(週末農業)
(三八)田植えの日の出来事
(三九)ノコギリが指を齧った
【Ⅱ】就学以後の体験
(四〇)就学時の国語の教科書
(四一)就学時の出来事
(四二)蛇足を実際に見た
(四三)運動会で親子リレーに出場
(四四)突然の兄弟
(四五)既成概念の真偽
(四六)ローマ字
(四七)新クラスメートと冒険
(四八)コイ釣り
(四九)唐辛子に泣かされた
(五〇)幼児のお相手
(五一)シロあんちゃん
(五二)ブタの世話役
(五三)ウシの静かなる抵抗
(五四)ウナギは夜に活動
(五五)堰堤
(五六)ミツバチと蜜源の花
(五七)ミツバチとスズメバチの性格
(五八)ウシ牽引の事故で命拾い
(五九)学林地
(六〇)珍奇な野球
(六一)ルース台風との闘い
(六二)田圃の生き物たち
(六三)ニワトリの飼育から学ぶ
おわりに
著者略歴

[担当からのコメント]
子供のころに何を体験したかは大人になってからの生き方に大きく影響する、という視点からすると、現代の子供たちは様々な制約があるという点で気の毒な面もあるといえるかも知れません。本書が、そうした子供たちに思考の翼を与える良き先生役となれば嬉しく思います。

[著者略歴]
手塚 修文(てづか・たかふみ)

鹿児島生まれ。名古屋大学名誉教授、理学博士。名古屋大学大学院理学研究科生物学専攻博士課程・学位取得、日本学術振興会奨励研究員、カリフォルニア大学(UCLA)研究員、名古屋大学大学院生命農学研究科教授、名古屋大学大学院人間情報学研究科教授、名古屋大学大学院理学研究科教授を最後に定年退官、その後、名古屋文理大学教授・定年退職。

 この間、米国・コーネル大学生物学教室客員教授、東京大学大学院および神戸大学大学院非常勤講師、滋賀医科大学・愛知教育大学および岐阜大学非常勤講師、総合研究大学院大学センター研究員、並びに北里大学衛生学部非常勤講師、国立環境研究所客員研究員を経て、現在、中国・南京農業大学(大学名だけは毛沢東時代のままで、今は一五学部からなる総合大学)招聘教授、民間研究所アドヴァイザー、名古屋大学大学院情報科学研究科招聘教員を務めている。

新刊情報