自然界のデザイン法則と住宅設計のヒントーー建築家が教える自然からの学び方

(著) 鈴木伸夫

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作品詳細

[商品について]
―デザインの最大のお手本は、自然の中にある―
海や空、大地、そしてそこに生きる様々な生き物ーー自然の中にはデザインのヒントがたくさん詰まっている。本書では、多くの建築設計を手がける過程で「自然界のデザインは太陽を中心に全てが決定されている」という結論に行き着いた著者が、自然界の色やかたち、模様など、様々な角度からデザインのヒントを集めてご紹介する。地球環境を生きる私たちにとってのデザインとは何か、自然界の法則をどうデザインに活かしていくのか、建築家ならではの視点で語られる、ユニークな新デザイン概論。

[目次]
はじめに

CHAPTER1 自然界の「太陽の法則」
1 太陽光線の量によってきまる自然界の色
■太陽光線とスペクトル
■色の順番の正体
■12色相環と一年、一日の色
■補色とデザインの関係
2 何のためのデザインか
■種の保存のためのデザイン
■雄と雌ではどちらがきれいか
■保護色、擬態
■どのように見えるのか

CHAPTER2 自然界のデザイン
1 自然界の色
■色と気温
■色の組み合わせ―カラーコーディネート
■色の効果
2 自然界の柄と模様
■海(水)
■空
■大地
■植物
■昆虫
■動物
■幾何学模様
■小紋
3 形
■太陽に向かって成長する
■植物の形に見る環境の適応
■自然界に直線は存在しない
■曲線
■流線形
■水をはじく
■艶
■シンメトリー
■形と温度(形によって温かくも冷たくもなる印象の違い)
■固定金具
■「五の神秘」
■「六の神秘」

CHAPTER3 デザインに生かす神秘
1 光と影
■手に取れない光と実体としての影
■太陽の位置と光の関係
■光は影によって協調される
■照明の演出…昼、夕、夜に適した照明の色と位置
■サバンナ効果
■見せる光源と隠す光源
■どこをどのように照らすのが効果的か
■照明計画の面と線

CHAPTER4 住まいの自然なデザインを考える
1 家とは何か
■自然環境を無視したデザインは生き残れない
■自然界の巣は子育てのためにある
■シンプルな動物の巣
■動物の本能と安心感をポリシーに
■人間にとって良い家とは
2 心地良い家づくり
■二世帯住宅は不自然……ボスは二人いらない
■2階浴室は老後が心配というけれど
■2階浴室はメリットが沢山ある
■2階リビングも考えよう
■働く部屋と寛ぐ部屋
■広く見えるL形空間
■室内の配色のヒント
■窓
■間取りが優先か外観が優先か‥…ファサードの重要性
3 地域との共生
■構造と重力と自然の形
■地域ごとの建築材によるデザインの工夫
■外構は造園主体にすると家がきれいに見える
■草木染と泥染
■拡大と縮小によるデザイン手法
■きれいだった昔の日本の街並み

おわりに

【著者略歴】

[担当からのコメント]
鳥や花、虫など身近な生き物を見ていると、その姿の多様性に驚かされると同時に機能美ともいえる美しさを持っていることにも気づかされます。それに比べて私たちの生み出す都市や社会は、果たして自然の法則に適った「デザイン」となっているのだろうか、本書を読んでいるとふとそんなことを思ってしまいます。デザインに興味のある方も、そうでない方もお楽しみいただける本書、ぜひご一読ください。

【著者略歴】
鈴木 伸夫(すずき のぶお)

1955年東京生まれ。一級建築士、一級建築施工監理技士、インテリアプランナー。
設計、施工、積算全般に精通。木造、ツーバイフォー、鉄骨、RC造等幅広い現場経験を持つエキスパート。
現場監督の経験後、3社目の会社ミサワホーム東関東(千葉、茨城)の設計、施行統括役員として、様々な仕組みづくりに携わる。
ミサワホームデザイナー認定制度のチーフデザイナーとして商品開発や簡易積算システム開発。
長年、事務所のデザインや水戸支店自社ビル設計施工等、多くの実績がある。
60歳を機に退職し、現在は株式会社ベルボン代表取締役としてリフォームや建築全般経営。
本書は20年ほど前にミサワホームのデザイナー研修時に話した独自理論を体系立ててまとめたもの。

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