マーラーの交響曲: 名曲の記号論的分析

(著) 金子建志

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作品詳細

作曲家であり指揮者でもあった天才音楽家グスタフ・マーラー。彼の交響曲は、スコアの隅々に至るまで具体的かつ緻密な指示が書き込まれている。それはレパートリーにしていた作品でも同じで、しばしば大胆な編曲がなされた。しかし彼の早すぎる死により、その真意はいまだ「謎」のままとなっている——本書は、膨大な資料をもとにマーラーの謎に挑戦した一冊。〈1番〉〈2番〉では初期稿を中心に分析、ベートーヴェン〈第9〉の編曲版では複数の手稿譜を詳細に比較、〈6番〉では終楽章のハンマーが持つ意味を当時の証言から検討、〈10番〉では各種の版と自筆譜の書き込みについて新研究を披露。巨大で複雑なマーラーの交響曲を徹底分析していく!

【著者プロフィール】
金子 建志( かねこ・けんじ)
1948 年千葉県生まれ。東京芸術大学音楽部楽理科卒。音楽理論を柴田南雄,指揮法を渡邊暁雄, 高階正光に学ぶ。現在, 常葉学園短期大学音楽科教授を務めるほか, 市川交評楽団, 千葉フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者,世田谷交響楽団名誉指揮者としてアマチュア・オーケストラ活動に梢極的に加わっている。音楽雑誌( 「音楽現代」「レコード芸術」の新譜月評ほか)での評論活動, NHK-FM の音楽番組(「海外クラシックコンサート」ほか)
の解説者としても活躍中。
〔編/解説書〕「朝比奈隆 交響楽の世界」(早稲田出版)
〔著書〕「こだわり派のための名曲徹底分析 ブルックナーの交響曲」(音楽之友社)

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