絵画の女 : 浜津澄男詩集

(著) 浜津澄男

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作品詳細

[商品について]
―世界とことばが溶け合い、こちらを見ている―
どことなく血の匂いのする女が、コーヒーを飲んでいる。
真夜中、うす暗い灯のもとで、裸に近い下着姿の女が顔を洗っている。
セパレーツの花柄の水着の女が、アイスコーヒーを飲んでいる。
円形の鏡の前で、女が自分の顔を剥がそうとしている。
四角いスクリーンのような闇の中から、女が逃げ出そうとしている。
女たちは、歪んだ顔で、苦痛の表情で、ときに苦痛と歓喜の声を発し、ときに闇の中に消えてしまう――。
人と世界、内と外の狭間にあるものが言葉の導火線で発火する、現代の魂の苦悩を描いた第3詩集。

[目次]


コーヒーと女
洗顔の女
歪んだ女
アイスコーヒーと女
Sと女
密室
緑の女
フェンスと女
マスクの女
絵画の女
マネキン人形と女
闇と女
生肉と女
ボクサーと女
沼と女
寄生する女
五目あんかけラーメンと女(1)
五目あんかけラーメンと女(2)
二四時間営業(1)
二四時間営業(2)
あとがき
著者

[出版社からのコメント]
日常の世界を見ながら、そこに内面の世界が映し出されるとき、そこには日常とも内面とも異なる新しい詩の世界が生まれているのかもしれません。本書の中にある新たな詩の世界の感触を、ぜひ味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
浜津 澄男(はまつ・すみお)

1943年 福島県郡山市生まれ
詩の会こおりやま会員、福島県現代詩人会会員
日本現代詩人会会員
詩集「深い海の魚」(1973年・グループ銀河系)
詩集「スープの沼」(1983年・黒詩社)

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