青桐の学校

(著) 鶴良夫

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作品詳細

第二の青春は、校舎から見えるアオギリよりも、青々しくて——
「此処、多布施の土手は、これから先、桜の花が散って若葉の季節に移り替わる頃が、一番綺麗だと徹夫は思った。徹夫は土手に差し掛かり川底の模様を見ながら新任の挨拶を考えていた。」(本文より)
大学での最後の単位修得試験の結果、卒業延期が決まった門沢徹夫は、ひょんなことから卒業までのあいだ音楽と図工の非常勤講師として市内の盲学校に勤めることに。突如はじまった教師生活は見るもの聞くものすべてが珍しく感動の連続であったが、時にはやりきれないほど悲しい出来事も……さまざまな障がいを抱えた盲学校の生徒を通して、日々成長していく徹夫。そして次第に、彼の頭に新たな考えが浮かぶのだった——心と心のふれあいを描いた感動の物語!

【著者プロフィール】
鶴 良夫(つる・よしお)
1932年,佐賀市に生まれる。
著書に『ガンバレ!理枝先生』(ぎょうせい)。『佐賀ん町を馬鉄が走る』(リーベル出版)これは,1988年2月13日から6月14日まで『佐賀新聞』に連載。『筑後川渡船転覆』(リーベル出版)。『岸岳城へ翔ぶ』(鳥影社)がある。

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