π(パイ)から始める邪馬台国論──数理で日本古代史の謎を解く

(著) 碓井洸

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[商品について]
―神秘の数「円周率」が日本古代史の謎を解く―
邪馬台国は何処にあったのか、卑彌呼は誰だったのか。日本古代史において長らく論争が続いてきたこの問題は、纒向遺跡をはじめとする近年の考古学的成果により進展をみせている。そうした背景のもと、本書では宇宙構造を反映するπ(円周率)の存在を認識していた古代日本人の歴史を繙きながら、28宿、太陽信仰、古墳、三角縁神獣鏡など様々な角度から邪馬台国やヤマト王権の謎に迫っていく。邪馬台国論争に新たな視点をもたらす渾身の古代史研究。

[目次]
まえがき この世界はフラクタル
Ⅰ 円周率とフラクタル理論
Ⅱ 記紀神話の重要性
第1部 邪馬台国新論 邪馬台国は大和
Ⅰ 邪馬台国は大和である
Ⅱ 邪馬台国時代の日本
第2部 弥生青銅器文化と太陽信仰
Ⅰ 出雲荒神谷青銅器の重要性
Ⅱ 弥生青銅器分布と太陽信仰
Ⅲ 弥生青銅器文化と物部氏 饒速日命天孫降臨と天文道
Ⅳ 物部氏分布と邪馬台国
Ⅴ 不彌国は豊国
第3部 三国志東夷伝と28宿分野説
Ⅰ 東夷伝各国の比較
Ⅱ 文字数と28宿
Ⅲ 中国歴代正史と占星術
第4部 倭人伝と28宿・太陽信仰
Ⅰ 倭人伝と28宿
Ⅱ 倭国中央政府官名・人名画数と28宿
Ⅲ 倭国地方政府・帯方郡の官名・人名と28宿
Ⅳ 倭人伝戸数と太陽信仰
第5部 卑彌呼の「鬼道」と前方後円墳 28宿・太陽信仰
Ⅰ 日本最古の大和古墳群の古墳配置と28宿
Ⅱ 大和古墳3群と円周率
Ⅲ 大和古墳群と星座
第6部 三角縁神獣鏡と邪馬台国 神獣数の謎に迫る
Ⅰ 六甲山南麓6基の古墳と28宿
Ⅱ 六甲山南麓古墳群と太陽信仰
Ⅲ 大和(奈良県)三角縁神獣鏡出土古墳と太陽信仰
Ⅳ 獣像数と太陽信仰 「銅鏡百枚」を推理する
Ⅴ 「銅鏡百枚」の実態
第7部 神話から歴史へ 出雲・大和讃歌と太陽信仰
Ⅰ 出雲・大和讃歌の重要性
Ⅱ 象徴体系としての文字(漢字)
Ⅲ 本居宣長と記紀
Ⅳ 神聖文字 神との交流手段としての漢字
Ⅴ 津田左右吉の記紀批判と歌謡
Ⅵ 記紀神話と天空神
Ⅶ 当用漢字と旧漢字
第8部 仁徳天皇御陵陪塚と太陽・28宿信仰
Ⅰ 仁徳陵の謎を陪塚から解く
Ⅱ 仁徳陵陪塚と北斗信仰
第9部 ヤマト王権成立と漢王朝 記紀天皇名称(御名)の謎を探る
Ⅰ 欠史八代論について
Ⅱ 和風諡号と漢字
Ⅲ 神武天皇~仁徳天皇の名称と太陽信仰
Ⅳ 履中天皇~持統天皇の名称と28宿・太陽信仰
Ⅴ 天皇表とヒミコ・トヨ女王
Ⅵ 天皇表と神功皇后
Ⅶ 「倭の五王」は誰か
Ⅷ 倭国王帥升は誰か ヤマト王権と後漢王朝
Ⅸ 漢王朝とヤマト王権
Ⅹ 坂本太郎による津田左右吉批判
著者略歴

[担当からのコメント]
古代史と円周率、一見何の関係もないような2つの要素がまじりあって歴史の謎に迫る本書は、まさに古代史のロマンを堪能するに相応しい面白さを持っています。ぜひ手に取ってご覧下さい。

[著者略歴]
碓井 洸(うすい ひろし)

1941年、朝鮮京城(現、韓国ソウル市)に生まれる。
1945年、引揚げ。
1966年、立命館大学文学部卒業。
1967年、甲南大学図書館勤務。
2007年3月同上退職。

著作[単行本]邪馬台国は大和である 邪馬台国四国ルート論 近代文芸社 1997
       日本古代青銅器文化と陰陽道 荒神谷から黒塚まで 文芸社 2000
       三角縁神獣鏡と邪馬台国 古代国家成立と陰陽道 交友印刷株式会社 2006
       「方位の謎は卑弥呼の国を大和へと導く」 「四国ルート」論と二十八宿方位から解く邪馬台国論争 22世紀アート 2021

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