こうして水戸藩に反射炉は造られ、失われた――「那珂湊反射炉」歴史探訪

(著) 加藤木和夫

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作品詳細

[商品について]
―日本近代製鉄の父も関わった水戸の反射炉を知る―
西洋式大砲を製造するために水戸藩第9代藩主徳川斉昭によって築造され、現在は復元されて茨城県指定史跡となっている那珂湊反射炉。本書は、日本の近代化に大きな役割を果たした製鉄業の歴史の中で那珂湊反射炉の意義を辿りながら、築造から焼失、そして復元に至るその歴史を、復元時の形状に関する論争や反射炉に関わった藩士たちの功績を再評価しながら概観する。史跡探訪のガイドとして、日本の近代化を知る参考資料として楽しめる一冊。

[目次]
はじめに
一. 反射炉の史跡紹介
一.一 反射炉の構成と史跡
一.二 建てられた時期、焼失した時期
二.製鉄における反射炉の役割
二.一 鉄の種類(炭素含有量による分類)と融点
二.二 鉄のできるまで
二.三 反射炉の位置づけ
二.四 反射炉とは
三. 那珂湊の反射炉
三.一 反射炉築造の技術書
三.二 反射炉本体の構造
三.三 湊村反射炉場所絵図
三.四 反射炉の大きさ
三.五 反射炉の形状
三.六 使われた原料
三.七 耐火煉瓦
三.八 水車場の構造
三.九 錐鑚機
三.一〇 大砲の鋳造法
三.一一 反射炉の燃焼シミュレーション
四 反射炉の築造、操業、焼失、復元
四.一 築造と操業
四.三 反射炉事業の評価
四.三 昭和の復元
五.反射炉を作った人々
五.一 反射炉築造の開発体制
五.二 現場技術者
五.三 水戸藩士
最後に
謝辞
参考文献
参考資料
参考資料一 幕末水戸藩の大砲
参考資料二 全国の反射炉
参考資料三 鉄のできるまで(現代)
参考資料四 様ざまな製鉄法の発明と問題点
参考資料五 反射炉焼失と与七
参考資料六 日本鉄鋼技術史の時代区分
著者略歴

[担当からのコメント]
西洋の衝撃を受けた幕末の日本がそれをどう受け止めていったのか、その一端を水戸藩を舞台に知ることが出来るのが本書です。実際に史跡を巡りながら、本書に登場する人物や時代について想像する旅も面白いのではないかと思います。

[著者略歴]
加藤木 和夫(かとうぎ・かずお)

旧那珂湊市に生まれ育つ。
一九七〇年 北海道大学理学部物理学科卒業
      コンピュータ関連の開発に従事。
二〇〇二年~現在   加藤木技術十事務所
二〇〇六年~二〇一八年
      茨城県立産業技術短期大学校 勤務
著書
・「水戸藩別邸 湊御殿 夤賓閣」(分担執筆)みなと新聞社 二〇一三年
・「水戸天狗党──志士たちへの旅:ふるさと那珂湊とその歴史、時代を訪ね歩く」 22世紀アート 二〇二一年
・「PADによるプログラム技法」
・「C++プログラミング集」他

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