北回帰線1930ー1940:パリとヘンリー・ミラーと誕生する物語

(著) 本田康典

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作品詳細

[商品について]
―華麗な狂気を内包したミラー文学最高峰をめぐる―
その内容から賛否両論を巻き起こし、20世紀の英米文学における伝説的作品となったヘンリー・ミラーの『北回帰線』。本書は1930年にミラーがパリに到着してから『北回帰線』を書き上げ、やがてその反響が日本にも押し寄せてくるまでの時間を縦軸に、その間のミラーと周辺の人々を横軸として、『北回帰線』という物語とは一体何だったのかを追った1930年代をめぐる時空を超えた文学の旅である。『北回帰線』とミラー文学をより深く理解するうえで格好の一書。

[目次]
Ⅰ 1930年『北回帰線』へ 1
Ⅱ 1931年『北回帰線』へ 2
Ⅲ 1932年『北回帰線』へ 3
Ⅳ 1933年『北回帰線』へ 4
Ⅴ 1934年『北回帰線』へ 5
Ⅵ 1935年以降 反響と拡散
Ⅶ 1940年以降 日本上陸
参考文献・資料
あとがき
著者について――

[担当からのコメント]
日本風にいえば私小説とも見ることができる『北回帰線』は、そうした性質上1930年代のパリの「匂い」がこの上もなく見事に閉じ込められているのではないかと思います。ミラーの生きた時代を旅し、『北回帰線』に立ち戻るその時間をより濃密にしてくれる本書、ぜひご一読ください。

[著者プロフィール]
本田康典(ほんだやすのり)
1938年、熊本市に生まれる。早稲田大学大学院修士課程修了。宮城学院女子大学名誉教授。専攻、二十世紀英米小説。
主な著書に、『D・H・ロレンスとヘンリー・ミラー』(北星堂、一九九四年)、『ヘンリー・ミラーを読む』(共編著、水声社、二〇〇八年)、
主な訳書に、ヘンリー・ミラー『北回帰線』(二〇〇四年)、トゥインカ・スィーボード『回想するヘンリー・ミラー』(共訳、二〇〇五年、ともに水声社)などがある。

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