教養としての現代科学(サイエンス)――138億年の宇宙と生命、人類、社会

(著) 井上源喜・松本源喜

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作品詳細

[商品について]
――自然界には92種の元素が存在していますが、生物はその中の約何種の元素で作られているでしょうか。
1.10、2.30、3.60
正解は本書「3.6 生命の誕生」をご覧ください。
科学技術は人類を豊かにし社会を発展させる一方、人類の生存基盤をも脅かす存在になった。本書は、そんな現代科学が到達した138億年のサイエンス・ストーリーを、宇宙の誕生から人類の進化まで諸般の研究をもとに鳥瞰する。一般相対性理論、ビッグバン、暗黒物質、プレートテクトニクス、クローンなど多彩なテーマを豊富な図と共に分かりやすく解説した地球と人類の科学史。

[目次]
電子出版への序
はじめに
補訂版への序
1 宇宙
1.1 古代の宇宙観
1.2 中世・近世の宇宙観
1.3 膨張する宇宙
1.4 ビッグバン
1.4.1 ガモフのビッグバン
1.4.2 相対性理論
1.4.3 宇宙を支配する4つの力
1.4.4 空間,時間,物質の始まり
1.4.5 宇宙の晴れ上がり
1.5 元素の生成
1.5.1 宇宙における元素の存在度
1.5.2 ビッグバンによる元素の生成
1.5.3 星の一生と元素の生成
1.6 星と銀河の誕生
1.7 銀河の大規模構造と銀河系
1.8 宇宙の未知の物質
2 太陽系と地球
2.1 太陽系の誕生
2.2 太陽系
2.2.1 太陽系の構造
2.2.2 太陽と惑星の特徴
2.3 地球の進化
2.3.1 地球の分化と月の起源
2.3.2 水惑星の形成とプレートテクトニクスの開始
2.3.3 地球,金星および火星大気の比較
2.4 地球の構造
3 化学進化と生命の誕生
3.1 生命の起源論の変遷
3.2 宇宙に存在する分子
3.2.1 星間分子
3.2.2 彗星
3.2.3 隕石
3.3 原始地球環境における生物有機化合物の生成
3.3.1 化学進化
3.3.2 アミノ酸
3.3.3 糖
3.3.4 核酸塩基,ヌクレオシド,ヌクレオチド
3.3.5 炭化水素と脂肪酸
3.4 高分子生物有機化合物への進化
3.4.1 タンパク質
3.4.2 多糖類
3.4.3 核酸様物質
3.5 光学活性物質の起源
3.6 生命の誕生
3.6.1 生物と海水に存在する主要元素の類似性
3.6.2 高分子の自己構成
3.6.3 コアセルベート
3.6.4 プロテノイドミクロスフェア
3.6.5 マリグラヌール
3.6.6 原始細胞
3.6.7 RNAワールド
3.7 原始生物
3.7.1 最古の化石
3.7.2 地球生命の系統樹
4 生物と人類の進化
4.1 地球環境の変遷と生物の進化
4.2 地質年代測定法
4.3 酸素発生型光合成生物のシアノバクテリア
4.4 地球の還元型環境から酸化型環境への移行と真核生物の出現
4.5 原核生物から真核生物への進化
4.6 多細胞生物の爆発的出現と雌雄性の発生
4.6.1 全球凍結(スノーボールアース,Snowball Earth)
4.6.2 雌雄性の発生
4.7 陸上生物の出現と進化
4.7.1 陸上植物
4.7.2 陸上動物
4.8 生物の大量絶滅と恐竜の絶滅
4.9 哺乳類の進化と霊長類の出現
4.10 人類の出現と進化
4.10.1 人類と類人猿の分岐
4.10.2 人類の進化
4.10.3 現代人の起源と進化
4.11 人類と他の動物の違い
5 サイエンスの発展と人類社会
5.1 石器・土器時代と農耕の起源および最古の文化遺産
5.2 メソポタミアとエジプトにおける文字の発明とサイエンス
5.3 古代ギリシャおよび東洋の哲学とサイエンス
5.4 中世のサイエンスと技術――暗黒のローマ時代
5.5 ルネッサンスと近代科学・産業革命
5.6 現代の科学技術と人類の生存
5.6.1 20世紀から21世紀初頭の科学技術の特徴
5.6.2 原子の構造の解明
5.6.3 原子核反応と原子力の利用
5.6.4 宇宙開発
5.6.5 コンピュータ革命
5.6.6 人工知能(AI)
5.6.7 バイオテクノロジーとクローン
5.6.8 新しい物質の合成と環境破壊
5.6.9 地球温暖化
5.7 人類の未来と持続可能な人類社会の創造
参考図書等
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
付表
著者略歴

[担当からのコメント]
宇宙の誕生、地球の誕生、生命の誕生、そして人類の誕生と自然界の謎を解明していく現代科学の面白さを濃縮した本書は、忙しい現代人の教養書としても読み応えのある内容になっています。日常生活から娯楽まで、もはや必須ともいえる現代科学の知識を楽しみながら学べるお薦めの一書です。

[著者略歴]
井上源喜(いのうえげんき)(松本源喜(まつもとげんき))

1945年 福島県生まれ
東京都立大学大学院理学研究科化学専攻博士課程満期退学
理学博士 地球環境論,地球化学,陸水学,温泉化学が専門
大妻女子大学名誉教授(大妻女子大学人間生活文化研究所特別研究員)

著 書
 毛管浄化研究会編(編集委員,1983)土壌圏の科学一土壌浄化法の基礎,土壌浄化センター.
 井上源喜・柏谷健二・箕浦幸治編(1998)地球環境変動の科学 バイカル湖ドリリングプロジェクト.古今書院.
 井上源喜(2010)宇宙・生命・社会137億年のサイエンス 補訂版,開成出版。
 日本温泉科学会監修(編集委員長,2020)図説 日本の温泉 170温泉のサイエンス.朝倉書店.
 日本温泉科学会編(編集委員長,2020)日本温泉文献目録 第Ⅴ集(2001-2010).大妻女子大学人間生活文化研究所,電子書籍(eBook).https://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook_index/
 日本温泉科学会編(編集委員長,2021)日本温泉文献目録 第Ⅵ集(2011-2020).大妻女子大学人間生活文化研究所,電子書籍(eBook).https://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook_index/

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