歌川広重と歩く江戸・東京の今むかし――浮世絵と写真で楽しむ江戸・大正・平成の119景

(著) 大野光政

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作品詳細

[商品について]
――花見の名所について、江戸っ子は「上野は高尚、向島は粋、飛鳥山は〇〇」と言いました。〇〇に入る言葉は次のどれでしょうか。 1.洒落、2.人並、3.野暮 飛鳥山は江戸からは少し離れた場所にありました。正解は、本書「68 上野清水堂不忍ノ池」をご覧ください。 歌川広重によって描かれ、のちにゴッホ、ゴーギャン、ロートレックといった西洋の画家たちにも大きな影響を与えることとなった『名所江戸百景』。大正時代に、その119景全ての場所を撮影して解説したのが『古今対照江戸百景』である。 本書は、『古今対照江戸百景』に倣い『名所江戸百景』の今昔対照を作ろうと思い立った著者が、『名所江戸百景』で広重が描いた風景と『古今対照江戸百景』に収められた大正時代の風景、そして新たに撮影した現代の風景を並べて収録し、解説を付した作品である。時代や街の移り変わりや広重の心を感じる一書として、お楽しみいただける内容となっている。

[目次]
はじめに
歌川広重略歴
日本橋京橋方面
1 日本橋雪晴
2 日本橋江戸ばし
3 日本橋通一丁目略図
4 八ツ見のはし
5 する賀てふ
6 大てんま町木綿店
7 大伝馬町こふく店
8 馬喰町初音の馬場
9 両国花火
10 両国橋大川ばた
11 ミつまたわかれの淵
12 大はしあたけの夕立
13 鎧の渡し小網町
14 びくにはし雪中
15 京橋竹がし
16 市中繁栄七夕祭
17 鉄砲洲稲荷橋湊神社
18 鉄砲洲築地門跡
19 佃しま住吉の祭
20 永代橋佃しま
麹町赤坂方面
21 山下町日比谷外さくら田
22 虎の門外あふひ坂
23 霞かせき
24 外櫻田弁慶堀糀町
25 糀町一丁目山王祭ねり込
26 紀の国坂赤坂溜池遠景
27 赤坂桐畑雨中夕けい
28 赤坂桐畑
芝麻布方面
29 愛宕下藪小路
30 芝愛宕山
31 増上寺塔赤羽根
32 芝神明増上寺
33 芝うらの風景
34 金杉橋芝浦
35 広尾ふる川
36 高輪うしまち
品川目黒方面
37 月の岬
38 品川すさき
39 品川御殿やま
40 南品川鮫洲海岸
41 八景坂鎧掛松
42 蒲田の梅園
43 はねたのわたし弁天の社
44 目黒元不二
45 目黒新富士
46 目黒爺々が茶屋
47 目黒千代か池
48 目黒太鼓橋夕日の岡
49 千束の池袈裟懸松
四谷新宿方面
50 四ツ谷内藤新宿
51 角筈熊野十二社俗称十二そう
52 井の頭の池弁天の社
53 玉川堤の花
神田本郷方面
54 神田紺屋町
55 筋違内八ツ小路
56 昌平橋聖堂神田川
57 神田明神曙之景
58 水道橋駿河台
59 湯しま天神坂上眺望
60 千駄木団子坂花屋敷
市ヶ谷高田方面
61 市ヶ谷八幡
62 せき口上水端はせを庵椿やま
63 高田姿見のはし俤の橋砂利場
64 高田の馬場
下谷千住王子方面
65 下谷広小路
66 上野山した
67 上野山内月のまつ
68 上野清水堂不忍ノ池
69 千住の大はし
70 箕輪金杉三河しま
71 日暮里寺院の林泉
72 日暮里諏訪の台
73 飛鳥山北の眺望
74 王子音無川堰埭世俗大瀧ト唱
75 王子稲荷の社
76 王子装束ゑの木大晦日の狐火
77 王子不動之滝
78 王子瀧の川
79 川口のわたし善光寺
浅草方面
80 浅草金龍山
81 猿わか町よるの景
82 駒形堂吾嬬橋
83 御厩河岸
84 浅草川首尾の松御厩河岸
85 浅草川大川端宮戸川
86 吾妻橋金龍山遠望
87 真乳山山谷堀夜景
88 よし原日本堤
89 廓中東雲
90 浅草田圃酉の町詣
向島亀戸方面
91 小梅堤
92 請地秋葉の境内
93 墨田河橋場の渡かわら竃
94 隅田川水神の森真崎
95 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図
96 木母寺内川御前栽畑
97 綾瀬川鐘か淵
98 堀切の花菖蒲
99 四ツ木通用水引ふね
100 柳しま
101 亀戸天神境内
102 亀戸梅屋舗
103 吾嬬の森連理の梓
本所深川方面
104 両ごく回向院元柳橋
105 深川萬年橋
106 深川八まん山ひらき
107 深川三十三間堂
108 深川木場
109 深川洲崎十萬坪
110 小奈木川五本まつ
111 五百羅漢さゞゐ堂
112 砂むら元八まん
中川利根川方面
113 逆井のわたし
114 中川口
115 堀江ねこざね
116 利根川ばらばらまつ
117 真間の紅葉手古那の社継はし
118 鴻の臺とね川風景
119 にい宿のわたし
参考文献・資料
著者紹介

[出版社からのコメント]
都市の中でも東京は特に移り変わりが激しい街ですが、それでも全てが変わってしまう訳ではなく、歴史の名残りもまだあちこちに残されています。目の前の風景が昔はどの様に見えたのか、そこにはどの様な生活があったのか、ぜひ本書を通じて時代を超えた東京散策に出かけてみては如何でしょうか。

【著者紹介】
大野光政(おおの・みつまさ)

1940年、埼玉県越谷市に生まれる。
1962年、早稲田大学第一法学部を卒業後、埼玉銀行に勤務。その後、楽器店、ライブハウス、音楽教室等を創業。 還暦記念として一級小型船舶の免許を取得。現在は楽器店を営みつつ、バンド活動(キーボード担当)や船の操縦、スキー、謡曲、仕舞などの趣味にも忙しい毎日を送っている。 埼玉県神社総代会監事、越谷市国際交流協会会長、越谷地区稲門会会長、越谷ロータリークラブパスト会長、地方法人会・商工会役員などを兼任。

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