空気ものがたり―山形朝日町「空気神社」を創った男たち

(著) 西澤信雄

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[商品について]
―「空気神社」って、何だ!?―
「世の中には、風の神様、火の神様、水の神様がいるのに、人間に最も大事な空気に感謝する神様がないのはおかしい。我が町には空気に感謝する神様、『空気神社』をつくろうではないか」。ある老人のそんな発言から、すべては始まった。山形県朝日町の山奥の丘にあるその神社には本殿や社が一切なく、代わりに周囲の樹々や空を映し出す五メートル四方の巨大な鏡が地面すれすれに置かれている。やがてそんな「空気神社」の存在は、時の環境庁長官の心をも突き動かし、多くの人を巻き込むムーブメントとなっていくーー空気の恵みに感謝する世界でただ一つの「空気神社」を創り上げた男たちの、情熱と苦悩と成功の記録。

[目次]
まえがき
環境庁長官の涙――北川石松
空気神社と「その他」の人――白川千代雄
空気神社の陰の生みの親――阿部美喜男
進取の気性の持ち主――菅井敏夫
幻の空気神社本尊――安田春光
木の神様だから――榊 寿太
なるたけ多くの発起人を――奉賛金集め
安田との別れ
故郷へのお手伝い――多田拓生
一人で花火を上げた男――滝川清一
マスコミと環境問題が後押しした
コンペが始まった
奉賛金が集まり始めた
商標登録「空気神社」
コンペ審査
コンペの発表
村でよくって町でなぜ悪い――堀 重雄
新緑とともに着工
夏休み前の竣工式
大臣を呼ぶ
夢が実現した空気まつり
日本初の空気の日
空気神社とインタープリター――清野寅男
成功した理由
空気の存在の証明
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
この世界で生きる以上、何をするにも欠かせない「空気」。空気神社には、ただ手を合わせるだけでなく、環境問題を解決するために参拝者一人ひとりに努力をしてほしい、という地元の人たちの願いが込められています。地球環境について真剣に考えなければならない今だからこそ、本書を通して改めて空気や自然に対する考えを深めていただければ幸いです。

[著者略歴]
西澤信雄(にしざわ・のぶお)
1948年〜2023年。
滋賀県大津市に生まれる。
愛媛大学を卒業後、1975年から山形県朝日町朝日鉱泉ナチュラリストの家に入る。
朝日鉱泉ナチュラリストの家代表、環境庁自然公園指導員、朝日町観光協会理事、朝日町エコミュージアム研究会代表、著書に『みちのく朝日連峰山だより』(山と溪谷社)、『朝日連峰の狩人』(山と溪谷社)、『日本型環境教育の提案』(共、小学館)他多数がある。

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